そもそも保育士の仕事内容って何?現役保育士が本音で語る保育現場の実態

みなさん、保育士にはどんなイメージを持っていますか?

  • 子どもと遊ぶだけの仕事
  • 毎日楽しそう
  • 若い人が多い

保育士に対する世間のイメージは「楽そうな仕事」。確かに、保育士は子どもと遊ぶ機会も多く、子ども好きにとってはやりがいのある仕事です。

しかし、実際の仕事内容は、想像以上にハードなのです。

そこでこの記事では、保育士の仕事内容、やりがい・苦労を保育士の本音を交えて紹介します

さらに、保育士資格の取得方法も紹介するので、これから保育士を目指す人は、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも保育士ってどんな職業?

保育士とは、保育園などの保育施設で働く人を指します。保育士資格は国家資格で、保育に関する専門的な知識を身に付けた人のみ取得できます。いわば、保育士は子育てのプロフェッショナルですね。

平成25年時点で、保育士として勤務している人は全国合わせて43万人。有効求人倍率は約2倍、つまり保育士1人につき2件の求人があるということです。

保育施設は、どこも人手不足。そのため採用率が高いというメリットがあります。資格さえ持っていれば、就職には困りません。

最近では資格取得の支援をする保育園も増えているので、働きながら資格を取ることもできます。

また、保育士の働き口は保育園だけではありません。乳児院や児童館、養護施設などの福祉施設でも働くことができます。

多様な働き方も、保育士の大きな魅力です。

保育士の主な仕事内容は?大きく分けるとこの5つ

保育士の仕事は、子どもの世話だけではありません。保育の準備や書類作成…やることはたくさんあります。

ここでは、保育士の主な仕事5つを紹介します。読めば保育士がいかに体力仕事であるかわかるはずですよ!

子どものお世話・保育

保育士の1番重要な役割は、当たり前ですが子どもの保育です。

保育とは、子どもの健康・安全に配慮しつつ、心と体の成長を促すこと。つまり、子どもにまつわるどんな小さな働きかけも保育に含まれるのです。

ここに、主な保育内容をまとめてみました。

  • おむつ替え、排せつの援助
  • 着替え・食事の援助
  • お昼寝の援助
  • 製作、運動を教える
  • 子どもと一緒に遊ぶ
  • スキンシップ
  • 健康管理(視診・午睡や排便のチェック
  • イベントの企画・運営

保育士の基本的な業務は、子どもの身の回りのお世話や日中の活動の提案・実行です

排せつや着替え、食事の援助を通して、子どもたちに基本的な生活習慣を身に付けさせます。また、製作や運動を行い、手先や体の使い方を教えます。

そして、集団生活の中でルールを守ることの大切さ、友達を思いやる心などの”社会性”を養うのです。

そのほか、イベントの企画を通して達成感を体験させたり、子どもの健康管理を行い、心と体の両方の発達を促します。

「保育」と一口に言っても、1つ1つの目的は様々。「ただ一緒に遊んでいるだけ」に見えても、それは「子どもとの愛着関係の形成」だったり、子どもの成長を促す大切なプロセスだったりします。

色々な角度から子どもの成長を手助けする保育士。

子どものおんぶや抱っこ、身の回りのお世話は身体的に疲れることもありますが、1番大切な業務です。

事務作業

意外に思う人もいると思いますが、保育士の仕事には事務作業も含まれます。

日頃の保育業務に加え、以下のような書類を作成します。

  • 日誌…1日の保育の様子をまとめたもの
  • 月案・週案…その月・週の保育計画
  • クラスだより…毎月のおたより
  • 保護者向けの手紙…保護者会・懇談会のお知らせ
  • 連絡帳の記入…排便の有無・子どもの1日の様子
  • 子ども1人1人の個人記録…子どもの成長記録

こうしてみると、かなりの量がありますよね。ただ、日誌や連絡帳以外の書類は、月末に作成すればいいので毎日の負担は少なめです

事務作業は、子どものお昼寝の時間にパパっと終わらせることがほとんど。保育実習の指導計画や日案と違い、要点だけをざっくりとまとめる程度です。

中には、書類作成に関して厳しい保育園もありますが、多くの保育園ではそこまで時間はかけません。

書類の作成方法は主に2つ。

  • iPadやパソコンでの作成
  • 手書きでの作成

比率的には、手書きで作成する保育園がまだまだ多いのですが、最近はiPad・パソコンで作成する保育園が増えてきています。

手書きは時間がかかるので、デジタルのほうが時間短縮ができるのでおすすめです。園選びの際は、書類の作成方法にも注目しましょう。

送り迎えなどの保護者への対応

子育てのプロである保育士は、保護者対応も大きな仕事です。

主な保護者対応の内容は以下の通り。

  • 子どもの受け入れ・引き渡し
  • 保護者会・懇談会の実施
  • 保護者面談
  • 子育ての相談にのる
  • 引き渡し訓練
  • 入園の案内・施設見学の受け入れ

子どもの受け入れ・引き渡し以外にも、保護者とかかわる機会はたくさんあります。

年に数回実施する保護者会・懇談会では日頃の子どもたちの様子を伝えたり、製作物の展示を行います。

保育園で生活する子どもたちの成長を伝える機会です。イベントで保護者の出し物がある場合、役員決めを行うこともあります。

保護者面談では、クラス全員の保護者と1対1で話します。保育園での子どもの様子や、家庭内での子どもの様子などを保護者と共有できる重要な機会です。

育児の悩み事を聞くなど、いわば”保護者のカウンセリング”のようなもの。

そのほか、朝や帰り際の短い時間に、ちょっとした悩み相談に乗ったり、引き渡し訓練(避難訓練)や親子合同イベントも行ったりします

入園の案内や施設見学の受け入れもあり、年度末・新年度は1年で1番保護者とかかわる時期といえるでしょう。

地域との交流

保育は施設外でも行われます。地域との交流があってこそ、保育が成り立つといっても過言ではありません。

子どもたちは、地域の協力の中でこそ育つのです。

主な地域との交流は下記の通り。

  • 近所の畑を借りて野菜を育てる
  • 地域のボランティア団体に人形劇を披露してもらう
  • 近所のお散歩
  • 近所の宿泊施設を借りてのお泊り保育
  • 児童館の利用
  • 入園の案内・施設見学の受け入れ

ビル内の保育園や園庭がない保育園は、地域の施設や公園を毎日利用しています。

遠足やお泊り保育の際は、地域の施設に事前にアポを取り、協力のもと実施します。

近所の家主さんに畑を貸してもらって、そこで野菜を育てる保育園も少なくありません

また、地域のボランティア団体を招いて、人形劇やオペレッタなどを披露してもらうことも。

毎日園内だけで過ごすのは退屈ですし、外での活動は大切な思い出でもあります。

こうした地域の協力で、子どもたちはより充実した日々を過ごすことができるのです。

定期的に地域の方と連絡をとり、保育の協力を仰ぐのも保育士の仕事の1つです。

掃除などの雑務

保育業務を1番に優先する保育士にとって、雑務は悩みの種でもあります。掃除程度なら息抜きとしてよいのですが、これが意外とたくさんあるので困りもの。

それでは、保育士の雑務にはどんなものがあるのでしょうか?

一般的な雑務をまとめてみました。

  • 保育室やトイレの掃除
  • 給食の配膳・片付け
  • おもちゃの片付け
  • 哺乳瓶の洗浄
  • 草むしりや雪かき
  • ゴミ出し
  • 備品の買い出し
  • ふきんやエプロンの洗濯

保育園によっては、施設内の掃除を業者に頼むこともありますが、比率的には保育士が掃除いている施設のほうが多いです

正社員の保育士は書類作成や日々のクラス運営で忙しいので、雑務はパート保育士がを担当することがほとんど。ただ、職員が少ない保育園は、正社員・パートかかわらずに交代制で取り組むこともあります。

忙しい中での雑務は少々厄介。少しの時間が遅れると、子どもの生活ズムが乱れてしまうので、哺乳瓶を洗いながら「早く洗って寝かしつけなきゃ」と焦ることも…。

トイレットペーパーや、ゴミ袋などの消耗品もこまめにチェックしないと、後々困ってしまいます。

一見、なんでもない雑務ですが、衛生面の管理をするためには欠かせない仕事です。

保育士の1日の流れは?1日のスケジュール表を紹介!

保育士の仕事内容はなんとなくわかりましたかね?

次は、保育士の1日のタイムスケジュールを詳しく紹介します。

保育士は日中、どのように過ごしているのか?これから保育士を目指す人は必見ですよ!

時間保育園の内容保育士の仕事内容
7:00早番の職員出勤開園前の準備をする
7:15早朝保育の子どもたちが登園子どもの体調・帰り時間を保護者から確認し、体温測定
8:00通常保育の子どもたちが登園子どもの体調・帰り時間を保護者から確認し、体温測定
8:30中番(普通番)の職員出勤情報共有、空いた時間にミーティングを行う
9:00朝の会全員が揃ったら、出欠確認をして朝の歌を歌う
9:30朝おやつ0~3歳に朝おやつを提供する
10:00

遅番の職員出勤

主活動開始

情報共有、今日の流れを確認

製作や運動、散歩など1日の主となる活動をする

10:30片付けや着替え室内の活動の場合は片付け、散歩からの帰りは手洗いと着替えの援助(0~1歳児は沐浴)
11:00昼食給食の配膳・食事の援助
11:30片付け・お昼寝準備食器の片付けや床の掃除、お昼寝用のお布団を出す
12:00お昼寝着替え・おむつ替え・トイレの援助の後、寝かしつける
12:30休憩・書類記入交代で休憩、午睡時間・連絡帳・日誌の記入
13:00掃除室内やトイレの掃除
13:30壁面製作・子どもの作品の展示壁面の製作や、子どもの作った作品を展示する作業を行う
14:30子どもたち起床

起きてきた子どもの体温を測り、布団をたたむ(幼児には自分でたたむよう促す)

おむつ替え・トイレ・着替えの促し、援助

15:00午後のおやつおやつの配膳、食事の援助
15:30帰りの会歌を歌い、さよならの挨拶をする
16:00

順次降園

早番の職員退勤

保護者に子どもの1日の様子を伝え、引き渡し

連絡事項を他の保育士に伝えたのち、退勤

16:30室内遊び・散歩室内でゲームをしたり、散歩に行ったりして過ごす
17:30中番の職員退勤連絡事項を他の保育士に伝えたのち、退勤
18:00延長保育開始子どもと一緒に遊んだり、次の日の準備をする
19:00遅番の職員退勤部屋の掃除・おもちゃの消毒・閉園作業を済ませ、退勤

スケジュールを見ると、空き時間がほとんどないのがわかりますよね。

お昼寝の時間でさえも、事務作業をしたり、早く起きてしまった子どもを寝かしつけたりとやることがたくさんあります。

1つの活動をするたびに、着替や片付け、排せつの援助があるので片時も子どもたちから離れられません。しかし、子どもの自立には1つ1つの援助は重要なもの。

「1人で着替えられた!」といった一見小さなことも、子どもにとっては大きな成長です。

「すごいね!上手にできたね」と子どもの成長を見落とさず、嬉しさを共有することで、子どもの成長を促すことができるのです

本音で語る!保育士のやりがいと苦労

多くの求人サイトで、現役保育士の仕事についてのコメントが載っているのを目にします。しかし、人材を集める場では保育士の本音は出にくいもの。

そこで今回は、現役保育士の本音を交えた、やりがいと苦労を紹介します。

「保育士のここが楽しい」「保育士のここがつらい」というポイントを包み隠さず解説するので、これを読めば保育士の実態がわかるはずですよ!

保育士がやりがいを感じるとき

子どもや保護者からも信頼されている保育士。”子どもの発育・発達”の手助けを行う、人とかかわる仕事の中でもより専門的な知識が問われる職業です。

大変な分、そのやりがいも大きいでしょう。以下、保育士がやりがいを感じる瞬間をまとめました。

子どもの成長が感じられたとき

子どもはたった1日で大きく成長します。昨日ハイハイだった0歳児が、次の日にはつかまり立ちをしている、なんてことも。

”できなかったことが、できるようになったとき”こそ保育士にとって、1番のやりがいを感じる瞬間です

子どもから必要とされたとき

また、子どもから「先生、あのね…」と秘密や悩み事を打ち明けられたり、乳児が泣きながら抱きついてきたりなど、子どもから必要とされたときは、やっぱり嬉しいもの。「自分は信頼されているんだ」という自信にもつながります。

周りから認められたとき

さらに、イベントが成功したり、リーダーを任されたりなど、周りに認められたときもやりがいを感じる瞬間です。新人の頃は先輩保育士のフォローだけだったのに、今は自分が主となってイベントを回して、リーダーを任されている。自分の成長が感じられると「これからも頑張ろう」とやる気もわいてきます。

保護者から感謝されたとき

また、保護者からの「先生が担任でよかった」という一言も、保育士にとってはこの上なく嬉しい言葉です。

保育士の仕事はハードで、時には心が折れてしまうこともあります。しかし、日々のやりがいを感じることで、再び意欲がわいてくるのです。子どもや保護者、”人”とかかわることのやりがいは、一般職では得ることのできない、大切なものです。

ここがつらい!保育士の苦労&不満

なにかと多忙な保育士。めまぐるしく過ごす日々の中で、どんな苦労や不満があるのでしょうか?以下、現役保育士の苦労を感じるときや、不満をまとめました。

  • 残業・持ち帰りの仕事が多い
  • 心身の疲労感が大きい
  • 労働量に対しての給料が安すぎる
  • 人間関係が複雑
  • 有休が取りづらい

保育士の苦労・不満で最も多いのが残業の多さ。保育士は、書類の作成やイベントの準備が終わらず、残業をすることがたくさんあります。期限が近い場合、家に持ち帰って徹夜で仕上げることも。

しかも、「本来なら業務時間内にできたこと」として、残業代が出ないケースがほとんどです

また、子どものおんぶや抱っこ、散歩など毎日体を動かしているため、身体的な負担も大きいです。さらに女職場特有の複雑な人間関係や、保護者からのクレームなど精神的なストレスもあります。

こんなにも大変な思いをしているのにも関わらず、保育士の平均月収は22万円程度。手取りだと16~17万円とかなり少ない額です。また、どの施設も慢性的な人手不足なので、有休が取りづらいという難点も。

詳しい保育士の給料事情についてはこちらの記事で詳しく解説しております。

待遇の良い園を見つけるには転職サイトの利用がおすすめ

保育士の苦労・不満は園によって変わります。中には、残業のない高給料な保育園も多数あります。

そんな待遇の良い園を見つけるためには、まず保育士向けの就職・転職サイトに登録するのがおすすめです。

保育士向けの求人サイトには、職員を募集している全国の保育園の情報が載っています。

  • 月収25万円以上
  • 賞与年3回
  • 年間休日125日以上
  • 残業なし
  • 小規模保育園
  • 駅から徒歩3分

このような好待遇の保育園もたくさん紹介されています。また、エージェントサービスを利用すれば、担当のアドバイザーから支援を受けることができます。

  • 希望条件に合う求人の案内
  • 非公開求人の紹介
  • 履歴書の添削・面接対策
  • 園と面接日の調整
  • 合否の連絡

以上のように、求人探し~入社までの手厚いサポートを受けることができます。初めての就職・転職が不安な人は、ぜひ利用してみてください。

おすすめの保育士転職サイトについてはこちらの記事で詳しく解説しているので気になる方はチェックしてみてください。

保育士になりたい!保育士資格を取る方法は?

保育士になるためには、保育士資格の取得が必須です。パート・アルバイトなら無資格でも勤務できますが、

正社員となると必ず資格が必要になります。

ここでは資格を取得する2つの方法について解説していきます。

厚生労働省指定の養成学校を卒業する

1番ポピュラーな方法です。

現役保育士の多くは、保育士資格が取得できる養成学校(大学・短大・専門学校)を卒業しています

指定された授業を受け、単位をとれば誰でも資格が取得できます。指定科目が重複しているため、幼稚園教諭の免許を合わせて取得する人が多いです。

大学によっては、保育士・幼稚園・小学校の3つの資格を取ることもできるので、選択肢の幅が広がりますよね。

日中は保育の専門的な知識を学び、実習では保育園・幼稚園・養護施設にて実践的な保育のスキルを身に付けます。

それぞれの学費は以下の通り。

  • 私立大学(4年制)…年間100~130万円
  • 短大(2~3年制)…年間100~130万円
  • 専門学校(2~3年制)…年間100~120万円

4年生の大学は年数が多い分、短大・専門学校よりも学費がかかってしまいますというデメリットがあります。しかし、その分より深い知識を身に付けられますし、卒業後の給料も優遇されるというメリットがあります

ゆったりとした学生生活を楽しみつつ、勉学に取り組みたい人にはおすすめです。

一方、短大・専門学校は、短い期間でより実践的なスキルを身に付けることができます。コースも夜間・昼間と選択できるので、自分の生活スタイルに合った勉強ができます。学費を抑えつつ、早く資格取得した人にはおすすめです。

通信教材や独学で勉強して国家試験を受ける

保育士資格は国家資格です。養成学校を卒業していない場合は、国家試験を受けなくてはなりません。

勉強法は色々ありますが、養成学校に通っていない場合は通信教材の利用が一般的です。

保育士通信教育が受けられる主なスクール

スクール費用標準学習期間添削回数
ユーキャン5万9000円12か月10回
キャリアカレッジジャパン2万9000円6か月9回
たのまな通常コース:4万8000円
eラーニングコース:6万1000円
6か月9回
四谷学院7万9800円8か月9回

通信教育では、最低限の費用で早くに資格が取得できます。

保育に関するテキストや、保育士試験の過去問が手元に届き、空いた時間に勉強します。

ピアノの弾き歌いや製作、絵本の読み聞かせなどの実践的な内容は、CD・DVD教材を通して学びます。

働きながら、自分のペースで勉強したい人にはおすすめです

保育士の通信教育についてはこちら記事でも詳しく解説しております。

国家試験の応募資格

通信教育が終わったら、次はいよいよ試験です。まず、保育士試験の応募条件を紹介します。

  • 大学・短大・専門学校の卒業者
  • 大学・短大・専門学校の卒業見込みがある者
  • 大学中退又は在学中で62単位修得済み又は習得見込みがある者
  • 平成3年3月31日以前に高校卒業した者
  • 平成8年3月31日以前に保育科高校を卒業した者
  • 中学・高校卒業後に児童福祉施設で2年以上かつ2880時間以上勤務した者
  • 中学卒業後、児童福祉施設で5年以上かつ7200時間以上勤務した者

つまり、保育士試験は条件を満たしていれば誰でも受けることができるのです

したがって、年齢制限もありません。中卒・高卒の人は、福祉施設での勤務経験が必須ですが、それ以外の人は実務経験も実習経験がなくても受験可能です。

保育士試験の内容

試験は筆記試験実技試験に分かれています。

筆記試験の内容は以下の通り。

  • 保育原理
  • 教育原理
  • 社会的養護
  • 児童家庭福祉
  • 社会福祉
  • 保育の心理学
  • 子どもの保健
  • 子どもの食と栄養
  • 保育実習理論

通信教材で習ったことが主な試験内容になります。ちなみに保育実習理論は、楽譜の読み方や造形・言語表現の基礎など、実践的な知識の設問です。

日頃から勉強していれば問題なパスできます。

実技試験の内容は以下の通り。

  • 課題曲(1~2曲)の弾き歌い
  • 提示されたテーマに沿って造形表現する
  • 課題絵本の読み聞かせ

弾き歌いの際は、ピアノ・ギター・アコーディオンから楽器が選べます。造形表現の主な内容は、描画です。

シャーペンや鉛筆、色鉛筆で当日に出題されたものを描きます。読み聞かせは、3歳児などの幼児が目の前にいると想定して、3分間お話をします。

実技試験は緊張しますが、保育士になるためには実践的なスキルは必要です。

例え苦手でも、日々の積み重ねでいくらでも上達できます。実際に保育園のアルバイトやボランティアでの実践経験を積めば、確実にスキルが身に付きます。

試験本番前に1度、現場に足を運んでみましょう。

その他の詳しい保育士の試験や勉強方法に関してはこちらの記事も合わせてご覧ください。

保育士は子どもの成長を支える立派な職業

保育士の仕事は大変ですが、それを上回るほどのやりがいがあります。子どもたちの成長を間近で見られる職業は、そう多くありません。子どもといる時間が長ければ長いほど、愛着もわきますし、信頼関係も強くなります。

「先生大好き!」という子どもの笑顔は、代えがたい宝物です。時には、子どもや保護者との接し方に悩むこともありますが、それは保育士なら誰もが通る道。誠実に向き合えば必ず道は開けます。

子どもと保護者の1番の味方である保育士。今後の子どもたちの未来のためにも、一緒に目指してみませんか?