保育士に転職するために独学3ヶ月で試験に合格したおすすめの勉強法

社会人・主婦の方で保育士になりたいと考える方も多いのではないでしょうか?

この記事を書いている私自身、社会人で別の仕事をしていましたが、独学で保育士試験を受けて合格し保育士になりました。

保育士試験は暗記項目が多く、保育経験や育児経験もあまり役に立ちませんし、実は合格するにはコツが必要です。

難易度の高い保育士試験を受けずに、保育士養成施設に通学する方法もあります。

この記事ではそんな保育士に転職したい方やこれから保育士を目指す方に必要な勉強方法を紹介しています。

あなたに合った最適なやり方が見つかれば幸いです。

保育士の転職には保育士資格が必ず必要ではないが・・

誤解されている方も多いですが、そもそも保育園で働くだけであれば保育士資格は不要です。

その場合、保育補助として働くことができるからです。

保育補助は主に以下のようなお仕事をします。

  • 保育士のサポートが主な仕事
  • 掃除や片付けなどの仕事も多い
  • 正社員でなく、パートタイム
  • 待遇面は保育士に劣る

保育補助は、家庭を持った主婦や時間に制約のある方に人気で需要も多いのが特徴です。

ただ、保育士のように、保育の計画を立てたり、担任を持ったりして、中心となって働く働き方はできません。

保育補助は、子どもたちと触れ合うというよりは、掃除や後片付けをして、保育環境を整えたりする裏方の仕事が多いです。

なので、子どもが好きだから保育園で働いているのに、子どものお世話の時間が少ないと不満を感じることも少なくありません。

しかも、待遇面も正社員ではなくパートタイムですから、転職先として考えている方には不向きです。

そうなるとやはり保育士としてしっかりと働きたいのであれば 保育士資格は必須になってくるのです。

保育士資格の取得方法は主に2つ

そんな保育士の資格を取得する方法は主に2つあります。

1つは、厚生労働大臣の指定する、保育士養成施設(大学・短大・専門学校など)を卒業することで資格を取る方法です。

養成施設に2年から4年間通って、課題を履修します。

社会人の方であれば働きながら、夜間コースのある専門学校、また通信教育もあります。

そして2つ目は、保育士試験に合格することです。

保育士の資格を取るならどちらでもいいですが、それぞれのメリットとデメリットを知ることも大切です。

以下にメリット、デメリットについてまとめました。

保育士養成施設に通うメリット・デメリット

メリットデメリット

・卒業すれば保育士資格取得
・独学の必要はない
・仲間がいる

・2~4年間通わなくてはいけない
・費用が高い(年間80~150万程度)
・社会人・主婦の通学は困難

保育士養成施設を卒業すれば、保育士資格を無試験で取得することが可能です。

多くの保育士の方はこのルートで保育士になっているケースが多いです。

保育士養成施設には、主に以下のような種類があります。

  • 大学(4年制)
  • 短期大学(2年制、3年制)
  • 専門学校(2年制、3年制)

詳しい所在地の一覧は、全国保育士養成協議会のホームページにも掲載されています。

保育士養成施設に通学する方法では、難易度の高い保育士試験を受けずに済みます。

あなたがまだ学生だったり、通学できる環境であれば、おすすめです。

ただ、主婦や社会人の方で保育士に転職したい方には不向きです。

なぜなら、社会人や主婦をしながら保育士資格取得を目指している方は、日中、保育士養成施設に通学できませんよね。

なので、基本的には日中の学校に通うという方はほとんどいません。

ただ、そうした方のために、多くの保育士養成施設では、夜間課程通信教育課程があります。

夜間過程 、通信教育課程の特徴

夜間課程の特徴は以下です。

  • 17or18時~21or22時ぐらいまで授業
  • 期間は3年間(2年間のところもあり)
  • 卒業とともに資格取得
  • 現場実習もあり
  • 費用は全日制より安い(年間70~100万程度)

ただ、私の周りにも、夜間課程で資格を取得した人がいますが、長期になりますから、かなり覚悟が必要なようです。

通信教育課程の特徴は以下です。

  • 自宅学習が主
  • 期間は3年間
  • 卒業とともに資格取得
  • スクーリング(通学日)あり
  • 現場実習もあり
  • 費用は年間10~30万程度

夜間、通信ともに資格取得までに2~3年間と時間がかかりますので、主婦や社会人をしながら継続し続ける根気が必要になってきます

費用はいずれも全日制よりは安くなります。

意外と知らない!ハローワーク「保育士養成講座」もある

もしあなたが求職中で、保育士転職を考えているなら、ハローワークの保育士養成講座を受験することができます。

失業中の支援事業、職業訓練の一環ですから、無料です。

2年間の職業訓練完了で保育士資格を取得できます参考に、東京都の応募要項です。

興味のある方はお近くのハローワークに問い合わせてみてください。

保育士試験で資格取得のメリット・デメリット

保育士試験を受験して、保育士資格を取る方法には以下のメリットがあります。

メリットデメリット

・経済的に最安(受講料+参考書代で3万円程度)
・最短で保育士資格を取得できる可能性
・自分のペースで学習できる

・合格できる保証がない
・資格は取れても保育士経験が積めない

保育士試験の受験は、保育士士養成施設に通学するよりもコストがずっと安く、授業時間などの拘束もありません。

数ヶ月の勉強で資格を取得できる可能性があるのは、保育士試験を受験する方法だけです。

その反面、独学が主になってくることもあり、孤独な勉強を努力で乗り切っていかなくてはいけません。

この記事を書いている私も、3か月間集中して勉強して、資格を取得しました。

幸いにも一発合格でしたが、最後の最後まで気を抜けず、かなり消耗しました。

どの資格試験も同じですが、それなりの覚悟とやる気を持って挑まないと、合格は望めないことも知っておきましょう

また、保育士として就職した場合、保育士試験で学んだ知識は、あまり役に立ちません。

保育士は身体で覚える仕事なので、資格取得しただけでは意味がなく、就職してからが本当のスタートになります。

保育士試験の日程や筆記試験内容

保育士養成施設に通わずに資格取得したい方は保育士試験を受験するしかありません。

年に2度、各都道府県で行われる保育士試験を受験することで、保育士資格を取得できます。

保育士試験の特徴を以下の通りです。

  • 試験内容や日程は全国で統一
  • 年に二回実施(春・秋)
  • 筆記試験と実技試験がある
  • 筆記試験はマークシートで6割とれば合格
  • 合格した科目は3年間有効

筆記試験は、次の科目について行います。

  1. 保育原理
  2. 教育原理及び社会的養護
  3. 児童家庭福祉
  4. 社会福祉
  5. 保育の心理学
  6. 子どもの保健
  7. 子どもの食と栄養
  8. 保育実習理論

8教科ありますが、科目は9科目です。

「2.教育育理と社会的養護」はワンセットですが、1科目ずつに分かれています。

詳しい日程などは、全国保育士養成協議会のホームページに掲載されていますので参考にしてください。

地域限定保育士もある

地域限定保育士とは、合格した自治体でだけ働くことのできる保育士のことです。

ただ、地域が限定されるのは最初の3年間だけで、保育士として実際に働かなくても登録後3年経過すれば、全国で保育士として働けます

試験回数を増やし、保育士資格を取得しやすくするために導入されていて、神奈川県では実技試験が免除されるなどしています。

2015年度から神奈川県、千葉県、大阪府、沖縄県、宮城県仙台市、新潟県などで試験が実施されました。

しかし、保育士試験自体が年2回になったことで、実施を取りやめる自治体もあり、今後も実施されるかどうかは未定です。

気になる方は、ご自身が試験を受ける自治体のホームページなどをご確認ください。

保育士試験の1番の対策は筆記試験

保育士試験の最難関は、間違いなく筆記試験です。対策は主に筆記試験対策になるでしょう。

筆記試験の合格率は平均すると、12~25%程度です。最近は合格率は上がってきていますが、かなり低いほうです。

合格率の低さから、最初からあきらめてしまう方もいるかもしれません。

ただ、この数字にはカラクリがあって、合格率12~25%というのは、一発合格した人の割合です

保育士試験は9科目あり、科目ごとに合格が出ます。合格した科目は次回の受験では免除になるのです。

例えば以下のようなことがあり得ます。

前期、後期二回受験して、1年間で資格取得したパターンです。

前期(春)下記7科目が合格

「1.保育原理」「2.教育原理及び社会的養護(二科目扱い)」「3.児童家庭福祉」「5.保育の心理学」「6.子どもの保健」「8.保育実習理論」 

後期(秋)下記2科目+実技試験が合格

「4.社会福祉」「7.子どもの食と栄養」

「実技試験」

→ 保育士資格取得!

このように複数回受験して、合格している方が大半なので何がなんでも1回の試験で合格を目指す必要ないのです。

ただ、それなりに時間がかかるものと覚悟して、腰を据えて勉強していく必要はありますが。

保育士試験を3か月独学一発合格したおすすめの勉強法

では実際に保育士試験の勉強法はどうしたらいいでしょうか。

保育士試験は9科目もあり、範囲も膨大です。

ただ傾向がありますから、効率よく勉強していけば、無駄な暗記をすることなく、インプットできると思います。

私は、3か月間集中して勉強しました。毎日4時間ぐらい勉強して、一回の試験で合格。

私の経験や、合格した人の経験を交えながら、勉強法について、紹介したいと思います。

勉強法は大まかにいってこの2つです。

  • 書店で教材を購入して独学で勉強する
  • 通信講座で教材を購入する

教材購入で試験合格を目指す方法

私は、書店で教材を購入。

経験者のサイトなどを見て色々と検討した結果、以下の3点の教材で学習をしました。

  • いちばんわかりやすい保育士合格テキスト[上巻] (成美堂出版)
  • 過去問&予想問題集(ユーキャン)
  • 一問一答問題集(ユーキャン)

勉強法は以下のように行いました。

教材での勉強方法

  1. 保育士合格テキストのテキストをひたすら読む。
  2. その後、過去問&予想問題集の過去問をひたすら解く
  3. もう一度、保育士合格テキストのテキストを読む
  4. 過去問&予想問題集の過去問を解き直し、必ず正解になるようにする
  5. 問一答問題集は、最後の1ヶ月の追い込み時に、読み込む

上記をただ繰り返していました。期間は3か月間です。

他の合格者も同じやり方をしている方が多いので、理にかなっている部分はあると思います。

教材購入のメリットは、圧倒的に安く済むことです数千円で済みます。

ただ、自分自身でスケジュールを組んで、自分なりの勉強法を工夫していく必要があります。

通信講座で試験合格を目指す方法

主な保育士試験の通信講座は以下です。

  • ユーキャン
  • 四谷学院
  • たのまな(ヒューマンアカデミー)
  • ニチイ

保育士試験の対策のための通信講座ですから、保育士養成施設の通信教育課程とは異なります。

通信講座のメリットは、自分で探さなくても必要な教材が全て揃っていることです。

ただ、勉強する主体は自分ですから、教材が揃っても意味はありません。

なので、通信講座も教材を購入しての独学と変わらずに、自分でコツコツ学習を進めていくことが必要です。

デメリットとしては、費用が5~7万程度になり、教材購入より高くなります。

保育士の勉強をしたみんなの声

最後に実際に保育士資格の勉強をした方々の声を紹介します。

保育士試験に挑戦する方は全国にたくさんいます。

twitterから生の声を拾ってみました。

主婦や仕事の合間に試験勉強をがんばっている皆さんが多くいるようですね。

全国の受験者は最近では、毎年6万を超えています。

直接知り合うことあまりないかと思いますが、同じ志を持つ人たちが多くいるというのはなんだか心強いですね。

まとめ:保育士資格取得は今がチャンス

保育士への転職を目指すなら、やはり保育士資格はほしいところです。

保育士は国家資格ですから、それほど容易に取得できるものではありません。

最近では、保育士確保が緊急の課題になっていて、国を挙げて保育士を増やそうとしています。

保育士試験は回数が年に二回になるなど、チャンスが増えています。

働きながら、保育士養成施設に夜間通う方も多くなっているようです。

ぜひ自分らしいやり方で、資格取得にチャレンジしてください。