世界的に感染が広がる新型コロナウイルス(COVID—19)。
保育園での対策をしっかりしよう!子どもの健康を守らなきゃ!
そうは思いつつも、
うちの園は都会の保育園じゃないから感染の心配はない。
と心のどこかで油断していませんか?
新型コロナウイルスの感染スピードは毎日増加し、地方にもその波は確実に来ています。
そして感染者との接触を避け、地方へ出かけている人口が増えているのも事実です!
もはや日本もどこにいても“安心”といえる場所はなくなってきているのではないでしょうか。
保育園は社会と保護者を支えるため、登園自粛ムードが漂いながらも、開園せざるを得ない状況ですよね。
そこでこの記事では、
- 新型コロナウイルスの拡大スピードに焦りが出始めた地方保育園運営者の方々
- 新型コロナウイルス対策は十分かどうか、改めて見直ししたい!
という方にむけて、新型コロナウイルスの基本的な対策をお伝えしていきます。
目次
新型コロナウイルスの症状・拡大スピードはどのくらい?
新型コロナウイルスは、2019年11月に中国湖北省で発生。
2020年に入るとその感染は世界各地に急激に広がり、2020年1月に日本で初めての感染者が確認されて以来、多くの感染者が確認されています。
3月28日現在の感染者数は2436名(クルーズ船含む)となりました。
感染スピードは、2月に公表された日本感染症学会と日本環境感染学会による新型コロナウイルスのあり方によると、通常のインフルエンザと同程度とのことです。
現在、東京で360名以上・大阪で190名以上の感染者が確認されていると同時に、徳島県・香川県・鹿児島県等、都心から遠く離れた地域でも感染者が確認されています。
このことからもついに日本中どこにいても感染の可能性がある状況だといえるでしょう…。
新型コロナウイルスの主な症状
新型コロナウイルスの主な症状は
- 微熱
- 咳
- 痰
- のどの痛み
- 頭痛
- 悪寒
など、通常の風邪の症状とほぼ似ているといわれています。
では、どうしたら新型コロナウイルスの症状を見分けることができるのでしょうか?
新型コロナウイルス症状の主な特徴は、“乾いた咳”と“息切れ・息苦しさ”です。
子どもは自分の不調に気が付きにくいです。異変を感じたらすぐに保護者に相談し、医療機関の受診を勧めましょう。
さっきまで元気に遊んでいたのに突然熱が出たり、咳や鼻水が止まらなくなったり…なんてことが当たり前のようにある子どもたち。
大人と比べて免疫システムがまだまだ未熟なので、集団生活を続けていると病気に感染する機会が増えます。
保育園での集団感染…なんてことは絶対に避けたいですよね。そのためにもまずは、あなたの園の対策をもう一度見直してみましょう。
保育園でやるべき対策①:室内での対策
気密性が高く、空気感染・接触感染が起こりやすい室内。今
すぐできる対策方法のチェックリストを用意しました。
こちらをもとに、十分な対策できているか、今一度確認してみましょう!
手洗いうがいの徹底
まずは外から帰ってきたとき・食事の前、トイレの後の手洗いうがいの見直しから行いましょう。
この機会に正しい手洗いうがいのやり方を教えてあげるのもいいですね。
ちなみにこちらが厚生労働省が推奨している手洗いうがいのやり方です。
子どもに応じて必要な援助を行い、全員が清潔な状態で室内で過ごせるようにしましょう。
ペーパータオルでの手拭き
共有タオルでの手拭きは絶対にやめましょう。
万が一の感染拡大のリスクが一気に高まります。個々のハンカチを用意してもらうのももちろんいいですが、
濡れたままのハンカチをポケットに入れておくと菌が繁殖しやすいので、ペーパータオルで手拭き、使い捨てがおすすめです。
1時間に1回の換気
新型コロナウイルスに限らずすべてのウイルスは、空気中を3~4m漂う死滅するといわれています。
なので室内を定期的に、最低でも1時間に1回、3~5分の換気を行い、外の空気を取り入れて、空気が室内にこもることを防ぎましょう。
アルコール消毒
大人も子どもも、”よく手で触れるところにはすべて消毒”と覚えましょう。
使用後のアルコール消毒液は子どもの手の触れないところに戻すよう徹底することも忘れずに!
トイレ消毒の強化
毎日のトイレ掃除に使う消毒濃度を少し濃くして消毒しましょう。
例:0.02%次亜塩素酸ナトリウム液から、0.1%次亜塩素酸ナトリウム液へ変更。
消毒が終わったら必ず手をしっかり洗いましょう。
また、手荒れしているとウイルスが手に残りやすいともいわれているので、手洗い後はハンドクリームなどでの保湿も忘れずに行いましょう。
保護者とのコミュニケーション
保育園と保護者の連絡手段である連絡帳。
いつもの子どもたちの様子に加え、一言、健康・体調に関する記録も残しておきましょう。
保護者からも、家庭での健康状態を一言添えてもらうようにすれば、さらに密な記録になりますね。
保護者の安心につながるとともに、万が一体調に異変があった場合の振り返り・医師へ報告する際にも役立ちます。
その他:毎日の健康チェック
登園時の健康チェックを実施している保育園も多くありますが、実施していない園はこの機会にぜひ取り入れてみましょう。
チェック事項は
- 体温
- 咳
- 鼻水
等、保育士の負担にならない程度に設定することが毎日継続するために大切です。
新型コロナウイルスに限ったことではありませんが、毎日の健康チェックを行うことで子どもの異変に気付きやすくなり、早めの対応がとれますね。
保育園でやるべき対策②:外遊びをさせましょう!
ここまでいくつか対策を述べてきましたが、やはり一番おすすめなのは外遊びをたくさんさせること!
外は室内とは違い、気密性が非常に少ないので、感染率がかなり低いことが最大の魅力です。
さらに思いっきり体を動かして遊ぶことで体力UP。
楽しんで遊んでいるときに出るドーパミン(別名幸せホルモン)をたくさん出すことで、免疫力UPにつながります。
外遊びが大好きな子どもたちにとってはうれしいことだらけですね。
人が密集する地域では、人との接触を避けて外遊びはなるべく自粛ムード。
人との接触を恐れず外遊びを最大に楽しめるのは、地方の特権ですね。
こんなときだからこそ普段よりも外遊びの時間や園庭開放日を増やしたり、もっと田舎な場所にキノコ取りに行ってみたりしませんか?
保育園のスケジュールを見直して、給食を外で食べてピクニック気分を味わったり、思い切って園庭キャンプを計画しても楽しいかもしれません。
新しいアウトドア企画にチャレンジするのも、子どもたちにとっても保育士さんにとっても気分転換になりますよ^^
子どもができる対策①:水分補給
ここからは、子どもたちにも意識してほしい対策方法をご紹介します。
自分の身は自分で守る!この機会だからこそ子どもたちにもきちんと教えましょう。
子どもにもできる簡単な対策方法の一つ目は、“水分補給”です。
体内にウイルスが入るとき、口内に侵入したウイルスが体内に入り、感染するまでに15~20分かかるといわれています。
なので、15分おきに水分補給(一口ごくんとのむだけ!)をすれば、仮にウイルスがのどに付着した場合でも胃に流され、胃酸で死滅するのです。
これはコロナウイルスに限らず、インフルエンザなどほかのウイルスにも有効です。
お医者さんが毎日たくさんの患者さんと接していてもウイルスをもらわないのは、15分ごとに水分補給をしているからだそう。
いやいや、そうはいっても保育園で15分ごとの水分補給なんてできるわけない!
30人もいるのに全員にこまめに水を飲ませるなんてできない!!
そうですよね、わかります。
ですが、親御さんから預かっている大切な子どもたちに、何かあってからでは遅いですよね。
意識を強く持ち、普段の生活の中にあと5回、まずは3回からでもいいので水分補給の時間を設けるところから始めてみませんか?
子どもができる対策②:意外と知らない?咳エチケット
あなたの園の子どもたちは、どうやってくしゃみや咳をしていますか?ハンカチやティッシュで押さえてる?それとも両手で?
ハンカチやティッシュで押さえるのがベストといわれていますが、子どもたちが遊んでいるときにハンカチを出してくしゃみを…というのは正直難しいですよね。
だからこそ今、咳やくしゃみをするときは“ひじの内側”で抑える咳エチケットが見直されているのです!
実際に厚生労働省でも推奨しています。
ウイルスは人間の手のひらの上で5~10分生きているといわれます。
保育士の皆さんなら5~10分あれば、あの小さくてかわいい手でがほかの子どもの顔を触ったり、
おもちゃを触ったり、テーブル、いす、ロッカーをぺたぺた触りまくる様子がすぐに浮かんでくるでしょう。
でも、ただでさえ子どもたちに咳やくしゃみをするときは手でおさえなさいって言ってもやってくれないのに、
これからひじの内側にしなさいなんて…子どもたちは聞いてくれるのでしょうか…。
ではこれを試してみてください!この方法をマスターすればきっと子どもたちは率先して楽しみながら咳エチケットをマスターするはずです。
その方法とは、ひじの内側で抑えると同時に、反対の手を斜め上にまっすぐ持ち上げるだけ!一緒にやってみましょう。
右ひじで口元を抑えて、(体を右側に寄せることがポイント!)同時に左手を斜め上にまっすぐ持ち上げる!
ちょっとかっこおもしろいヒーローポーズの完成です!これであなたの園には咳エチケットがばっちりなスーパーヒーローたちがたくさん増えること間違いなし!
まとめ
世界的に爆発的な拡大を見せている新型コロナウイルス。
日本にも確実にその影響が広がりつつあります。毎日の保育園生活の中でも、今すぐできる感染対策はたくさんあります!
自分の住んでいる地域にはあまり関係のないことだから…。と他人事で終わらせるのではなく、日々の生活に無理のない範囲で対策を取り入れていくことが大切です。
地方という人の密集性がないメリットを十分に活かしつつ、適切な対策で子どもたちの健康はもちろん、ご自身の健康を守りましょう!