母の日が過ぎたあたりから、「父の日の制作はどうしよう…」と毎年悩んでしまう保育士も多いのではないでしょうか。
昨年とは違った制作にしたいけれど、なかなかアイディアが浮かばない!という方も多いかと思います。
この記事は、そんな保育士必見です!
また、せっかくであれば、「父の日はどういう意味がある行事なのか」という部分も、子どもたちに伝えていきたいところですよね。
そこでこの記事では、
- 父の日の誕生秘話は?いつからあるイベントなの?
- 保育園で父の日イベントを行うときの注意点は?
- 子どもたちに制作してもらいたいプレゼントは?
など、父の日に関することや保育園児が簡単に制作できる、おすすめの父の日のプレゼントを紹介していきます。
ぜひ、父の日の制作に悩んでいる保育士の方は参考にしてみてください。
目次
そもそも父の日はいつ?父の日が誕生した意味は?
毎年訪れる父の日ですが、具体的な日取りと父の日ができた意味をしっかり理解している保育士は少ないのではないでしょうか。
せっかく父の日の制作を作るのであれば、父の日はどういう意味で誕生したイベントなのかを、子どもたちにしっかり伝えておきたいですよね。
父の日の制作を知る前に、父の日とはどういうイベントなのかを今一度勉強しておきましょう。
父の日は「6月の第3日曜日」
父の日は、6月の第3日曜日に毎年訪れるイベントです。
5月の第2日曜日に訪れる母の日に隠れてしまって、忘れがちなのが父の日でもあります。
ですが、子どもたちのために毎日汗水垂らして働いてくれているお父さんへ、感謝の気持ちを伝えたい日ですよね。
母の日が終わったら、日程に余裕をもって、父の日の制作を行っていきましょう。
父の日は母の日に習って誕生したもの
父の日は、先に始まっていた母の日に習って誕生したものです。
実は父の日は、1909年にアメリカ・ワシントン州で誕生したイベント。
ソノラ・スマート・ドッドという少年が、男手1つで育ててくれた父親に感謝の気持ちを贈りたいと願って、教会の牧師の元を訪れました。
牧師は少年の願いを叶えるべく、少年の父親・ウィリアムの誕生月であった6月に礼拝を行うこととしたのです。
少年が牧師の元を訪れた1年後の1910年6月19日、世界で初めて、父への感謝の礼拝が行われました。
これが、父の日の始まりです。
ですが、父の日が定着するまでには、6年もの年月を費やすこととなったのです。
1910年から6年後の1916年、アメリカの第28代大統領ウッドロー・ウィルソンによって、ようやく父の日が認知されました。
1966年、第36代大統領リンドン・ジョンソンによって、父の日は6月の第3日曜日に定めるということが、ようやく法律で決定したのです。
アメリカでは1972年、父の日が正式に国の記念日に制定もされています。
ちなみに、父の日という文化がアメリカから日本に伝わり、日本にそれが定着したのは1950年代です。
ですが、当時の認知度はまだまだ低く、父の日をデパートなどで大々的に取り扱い始めたのは、1980年代以降だと言われています。
父の日の代表的な花はバラ
父の日の代表的な花はご存知でしょうか?
それはバラです。
母の日といえばカーネーションが有名ですが、父の日の花はあまり有名ではありませんので、「父の日に花があったんだ!」という方もいるのではないでしょうか。
父の日の花がバラになった理由は、父の日という文化を作ったと言われているソノラ・スマート・ドッドが、父の日に父親ウィリアムの墓に白いバラを供えたことがきっかけです。
一説によると、父親が健全な場合は赤いバラを、既に他界してしまっている場合は白いバラを贈るとも言われています。
ちなみに最近では、日本ファーザーズ・デイ委員会が「父の日黄色いリボンキャンペーン」というキャンペーンを行っている影響で、父の日には黄色いバラをプレゼントするのが主流になっています。
黄色は、喜びや幸福などといった「幸せを呼ぶ色」とされています。
黄色いバラには、「さわやか」「献身」という花言葉があるので、父の日のプレゼントとしてはピッタリだと言えるでしょう。
家に生花があるだけで華やかな気分になりますし、「おうちの人と一緒に黄色いバラを買ってプレゼントしてあげようね」と子どもたちに伝えても良さそうですよね。
父の日を保育園でお祝いするときに気を付けるべき2つの注意点
父の日を保育園でお祝いするときに、気を付けておきたいことは2点あります。
それは、
- 母子家庭の子どもへの気遣い
- 単身赴任家庭の子どもへの気遣い
の2点です。
様々な家庭がある昨今、あえて父の日のイベントを行わないという保育園もあるようです。
ですが、しっかりと子どもたちへのフォローをしてあげられるのであれば、せっかくですから父の日のイベントはしっかり行ってあげたいですよね。
では、どのように注意すべきなのか、詳しく紹介しますね。
母子家庭の子どもへの気遣い
現代では、様々な家庭環境で育つ子どもたちがいます。
父の日の制作をするにあたって、いちばん気にしてあげなければならないのは、母子家庭の子どもです。
クラスにひとりでも母子家庭の子どもがいれば、「大好きなお父さんの似顔絵を描いてみましょう!」と言うことはできません。
母子家庭の子どもに向かって、「〇〇ちゃんは、おじいちゃんの絵を描いてみようか」などという提案はNGです。
母子家庭で育つ子どもが悲しい思いをしないために、担当しているクラスにひとりでも母子家庭の子どもがいたら、「6月〇日は父の日です!今日はこの画用紙に、大切な家族の絵を描いてみましょう!」と言ってみてはいかがでしょうか。
単身赴任家庭の子どもへの気遣い
お父さんはいるけれど、単身赴任でなかなかお父さんに会えないという子どもも中にはいるかもしれません。
保育園で「お父さん」を連呼されて、急に寂しくなってしまうこともあるでしょう。
そういう場合は、しっかりとフォローをしてあげるようにしましょう。
この場合も、「家族の似顔絵を描いてみようか」と優しく声をかけてあげることが大事です。
保育士が父の日のプレゼントを考える際の2つのポイント
せっかく訪れる父の日ですから、プレゼントは子どもたちと一緒に考えるがおすすめです。
父の日とはどういう日なのかということを伝えた上で、お父さんに何をプレゼントしたい?と提案してみても良いかもしれません。
お父さんという存在のありがたみを知ってもらって、お父さんは何をもらったら喜んでくれるかをクラス全員で考えてみるようにしましょう。
お父さんという存在のありがたみを知ってもらう
子どもたちのために、日々一生懸命働いてくれているお父さん。
時には怒られもするし、疲れていて思うように遊んでくれない日もあるでしょう。
ですが、「お父さんはいつもみんなのために働いてくれているんだよ。それは凄いことなんだよ」ということを、保育士が子どもたちにしっかり伝えてあげましょう。
そうすることで子どもたちも、「お父さんにありがとうの気持ちを伝えなきゃ」という気持ちになってくれるはずです。
喜んでもらえるプレゼントを考えてもらう
「みんなのお父さんの好きなものは何かな?」と、クラス全員で父の日の制作を考えてみるのも良いかもしれません。
- 「お父さんの好きなものを絵に描いて贈りたい」
- 「これだったらお父さんは喜んでくれるかな?」
と、相手の喜ぶ顔を思い浮かべながら制作するということは、子どもの情操教育にも繋がります。
似顔絵ひとつでも、お父さんの好きな色を取り入れたり、お父さんの好きな食べ物や好きなテレビの一場面を取り入れたり…。
「お父さんが好きなこと(もの)は何か」を、改めて子どもに考えさせる良いチャンスになるでしょう。
保育士プレゼンツ!父の日に贈りたいオススメ制作7選
では、ちょっと長くなってしまいましたが、最後に、実際に私が作ってきた、父の日に制作しておきたいオススメのプレゼントを7つご紹介したいと思います。
ここでご紹介するのは、
- 手形や足型のメッセージカード
- 折り紙で作る手作り腕時計
- 定番中の定番!お父さんの似顔絵
- お父さんカラーの紙ネクタイ
- いつもありがとう!似顔絵メダル
- コーヒー片手に仕事を頑張るお父さんへ!コースター
- 普段ネクタイを使うお父さんに!紙コップネクタイ入れ
の7つです。
作り方の動画も載せましたので、ぜひ、参考にしてみてください。
手形や足型のメッセージカード
手形や足型のメッセージカードは、もらったお父さんが子どもの成長を実感できる素晴らしいプレゼントです。
保育士の準備と後片付けは大変ですが、子どもの成長を見られるという点で、保護者に大変人気なプレゼントでもあります。
ただ手形や足型を取るだけでは面白くないので、手形をゾウの体に見立ててみたり、足型をネクタイに見立ててみたり、アレンジを加えることでプレゼント感が一気に出ますよ。
子どもたちも遊び感覚でプレゼントを制作できるので、制作の時間が一気に楽しいものとなること間違いなしです。
折り紙で作る手作り腕時計
普段、時間で動いているお父さん。
時計の日焼けの跡が、クッキリ残っているお父さんも多いのではないでしょうか。
月齢が高いクラスであれば、数字の勉強も兼ねて、文字盤には時計と同じく1~12までの数字を入れてみても良いかもしれません。
月齢の低いクラスであれば、文字盤部分はお父さんの似顔絵やシールを貼ってみるのも良いでしょう。
子ども用の腕時計も一緒に作って、「お父さんとお揃いだよ!」としても良いかもしれませんね。
定番中の定番!お父さんの似顔絵
定番中の定番でもあるお父さんの似顔絵。
しっかり絵が描けるようになった年長クラスの子どもであれば、子どもの成長にお父さんも感動してくれること間違いなしです。
似顔絵の周りに好きなシールなどをペタペタ貼ってもらえば、世界で1つだけの父の日の似顔絵が完成です。
とても簡単にできるものですし、子どもたちもニコニコ笑顔で制作に取り組んでくれるのではないでしょうか。
お父さんカラーの紙ネクタイ
いつもお仕事でネクタイを付けているお父さんが多いと思います。
この制作は、Yシャツ型に切った画用紙に、襟に見立てた画用紙を回し付け、そこにネクタイ型の画用紙を貼り付けるだけで完成です。
子どもの月齢が低いうちは、ネクタイ部分にだけ装飾をしてもらい、後は保育士が行うようにします。
子どもの月齢が高ければ、すべての工程を子どもに任せてみても良いかもしれません。
ネクタイ部分は、いろいろな色で塗りつぶしても良し、シールを貼っても良し、ボーダーのようなラインを描いても良しです。
世界に1つだけの、お父さんの紙ネクタイを制作してみましょう。
いつもありがとう!似顔絵メダル
紙皿と首にかける紐で、似顔絵メダルを制作してみましょう。
予め保育士が顔の輪郭部分を作っておけば、子どもたちはそこに目や鼻などの顔のパーツを描くだけで済むので、そこまで難しいものにはならないでしょう。
顔の輪郭部分を紙皿に貼ったら、その周りにシールや色ペンで装飾をしてあげて、世界で1つだけのお父さんメダルの完成です。
父の日のイベントで、子どもからお父さんにメダルを首にかけてあげたら、お父さんは目に涙決定ですね!
コーヒー片手に仕事を頑張るお父さんへ!コースター
フェルトを2枚、布を1枚用意して、コースターを制作してみましょう。
保育士の下準備が必要になっては来ますが、年長クラスの子どもであれば、コースター端の穴に紐を通す作業もできるのではないでしょうか。
紐も、いくつか色を出しておき、それぞれにお父さんが好きな色を選んでもらいます。
保育士の手伝い必須にはなりますが、細かい作業を行う勉強にもなってくれますよ。
コースターの真ん中にお父さんの似顔絵を描いてもらって完成です。
職場に持っていくこともできるので、お父さんが職場でも子どもを身近に感じることができる代物でもあるでしょう。
普段ネクタイを使うお父さんに!紙コップネクタイ入れ
紙コップとボンドと紐さえあれば簡単に作ることのできる、ネクタイ入れ。
月齢の低いクラスでも高いクラスでも、問題なく制作することのできるものです。
普段ネクタイをしていないお父さんにも、小物入れとしてプレゼントすることができますし、なにより材料費がかからなくて経済的です。
普段画用紙に似顔絵を描いている子どもたちにとっても、円形のものに苦戦しながら描く似顔絵は、記憶に残るものとなるのではないでしょうか。
まとめ:父の日には心のこもったプレゼントを贈ろう!
様々な家庭がある昨今、大々的に「父の日のプレゼントを作ろう!」と大きな声では言えないかもしれません。
ですが、普段頑張ってくれているお父さんやおうちの人に、自分で作った制作をプレゼントしてあげるという行為は、子どもたちにとっても喜びの瞬間です。
ぜひ、子どもたちのためにも、父の日のイベントは大切にしてほしいものです。
ここでは、簡単に作れる制作をご紹介しました。
動画を見てもらって、ぜひ、子どもたち全員で楽しめるような制作の時間を作ってくださいね。