梅雨の時期等の雨が続く日々。
子どもたちは外遊びをして発散しているけれど、外遊びが出来ない日もありますよね。
また一日だけであれば落ち着いて過ごせるものの、何日も雨が続いてしまうと発散できずに、友だち同士のトラブルが増えたり、泣く回数が増えたりするものです。
そんな時に、子どもたちが雨の日が楽しみに思ってもらえるような保育を知っておくと、保育の幅が広がり、楽しい保育を日々行うことができます。
この記事では、そんな子供が外遊びができない雨の日でも室内で発散できるオススメび保育を紹介していきます。
雨の日等でどんな遊びをしていいか悩んでいる保育士さんなどは参考してみてください。
雨の日限定で行う遊びを作る
「晴れている日は、外遊びが出来る」ということと同様に、雨の日や外遊びが出来ない日に出来る遊びを作りましょう。
その園の方針によって出来るものと出来ないものがあると思いますが、楽しく過ごせるような工夫があるので紹介していきます。
コーナー遊びを作る
登園時の自由時間であれば、コーナー遊びを作ると子どもはのめり込んで遊びに没頭します。
具体的にどのようなコーナー遊びがあるのかというと
- 制作コーナー
- 新聞紙コーナー
- ビーズ、毛糸コーナー
- 絵本コーナー
- ゲームコーナー
などを作ることが多いです。
製作コーナー
名前の通り、製作を楽しめるコーナーを作ります。
子どもたちの馴染みのある折り紙や画用紙だけではなく、普段あまり触れない材料(広告、ホイル紙、包装紙、廃材等)があるとより楽しめます。
ハサミ、セロハンテープを置いておく場合は、いくら子どもが慣れていても危険を伴うものなので、保育士が見ている範囲で行うことを勧めます。
のりを使用する場合は、近くにのり雑巾(手をすぐ拭ける布巾)を置いておくと、わざわざ手を洗いにいかなくていいのでスムーズに行うことができますよ。
新聞紙コーナー
新聞紙は子どもにとって、とても魅力的なものです。
製作コーナーと分ける理由として、一枚のサイズが大きいので、細々製作をする子と分けておくと存分に新聞紙を広げることができるといえます。
こちらも製作コーナーと同様に、セロハンテープやハサミを置く場合は、保育士の目の届く場所で行うようにして下さい。
新聞紙は、かぶとや変身グッツ、剣等の色々なものが作れることで、男の子におすすめです。
ビーズ、毛糸コーナー
ビーズや毛糸を用意し、見本でブレスレットや指輪、ストラップを作っておくと、魅力を感じ、興味を示す子が多いです。
特に女の子が好きな遊びなので、一つコーナーがあると楽しく取り組むことができます。
また、製作コーナーの近くに設置することで、製作コーナーと行き来しながら作る子も出始め、遊びの幅が広がっていきます。
絵本コーナー
どの園にも絵本は必ずおいてあります。その為、絵本は指定の場所に置いてあると思いますが、このコーナーは一時的に開くコーナーとしていきます。
自由時間の間、1~2回を目安に保育士が絵本を読むというコーナーです。
普段の保育とは違って、時間を指定し、出来るなら放送で呼び掛ける事で、映画館のような気分を味わう事ができます。
この時は人数も多いと考えられるので、紙芝居や大型絵本等をお勧めします。
ゲームコーナー
ホールや集会室などの広い部屋で、思い切り身体が動かせるような場所を作ります。
マットやフラフープ、ネット、小さいボール等を使って、外遊びとはまた違う遊び方を考えてみるといいでしょう。
また時間を指定して、1~2回程度に集団で遊べる遊びを行ったり、体操をしたりと工夫してみると更に楽しさが増します。
コーナー遊びを行うにあたって
登園時の自由遊びでも少し工夫するだけで、楽しみ方が変わってきます。
しかし、ただコーナーを設置すればいいわけではありません。
しっかりとそれぞれのコーナー遊びの約束事を子どもたちに伝えていき、危険がないよう配慮しなければなりません。
同時に、どのコーナー遊びにも保育士の目が行き届くようにしなければなりません。
室内であると、外遊びと違って思うように身体が動かせないことから、部屋の中を走り回ったり等、落ち着きがない姿が多くみられます。
そのことから保育士がしっかりとみていけるコーナー遊びを考え、作っていけると楽しく安全に過ごす事ができます。
主な保育時間の中に身体を動かす活動を増やす
その日の保育は事前に決められていますが、子どもたちの姿というものはその日、その時間にならないと分かりません。
保育を行うにあたって、一番大切なキーワードは「臨機応変」です。
その為子どもたちが落ち着かない様子だった場合には、存分に身体を動かせていない証拠です。
その際には、雨の日で外遊びが出来ない場合、主活動とは別に、室内で身体を動かす活動を取り入れていくと楽しく過ごせます。
具体的にどのような活動があるかを紹介していきます。
新聞紙ゲーム
新聞紙のみを使うゲームです。幼児はもちろん、2歳児でも行うことができます。
- 1人1枚新聞紙を配り、半分に折ります。子どもは上履きを脱いで新聞紙の上に立つ。
- 更に半分に折り、新聞紙の上に立つ。
- どんどん半分に折っていき、小さくなるまで行う。(最後は片足のみでもok)
- 最後は小さくなった新聞紙を手を使わないで指定の場所に持っていく(足の指の間に挟む、背中に乗せてハイハイする等)
短時間で行える遊びなので、主な活動の合間に行うことが出来ます。
またその後時間があるようだったら、新聞紙を破いて遊ぶ時間を作ると発散にもなります。
物運びゲーム
楽しく行えるだけでなく、競争して行える内容になっているので気持ちが高鳴り、喜んで参加することができます。
- 子どもたちを2つのグループに分け、二人組を作ります。
- 新聞紙に人形をのせ、スタートの合図で新聞紙を持ち、運んでいきます。向かいに椅子を用意し、椅子の周りを回って帰ってきます。
- 次の友だちに渡す時には、床に落とさずに手渡します。(難易度が高いので、年齢によって変えてもok)
- 新聞紙が破れたら、新しい新聞紙を取りに行き、破れた場所から再スタートする
初めは新聞紙がすぐ破れてしまったり、早くゴールしようと思って相手の友だちの動きをちゃんと見ずにスタートしたりとスムーズにはいかないかもしれません。
しかし何度か回数を重ねていくと、子どもたち自身が学んでいくようになり、友だちに声を掛け合う姿がみられるようになります。
同じ繰り返しでもいいですが、難易度をあげる場合は、椅子の周りを回るだけではなく、机を用意し、その下をくぐっていくなどの工夫をしていくのもいいでしょう。
ストップゲーム
とても分かりやすく、年齢が低い子でも行うことができます。
- ピアノに合わせて室内を歩きます。
- 音が止まったら、子どもたちもその場で静止します。
- この繰り返しでもいいですし、音が止まったらジャンプをしたり、回ったりと工夫してみるとより楽しめます。
ピアノのリズムが速いと、子どもの歩くテンポが速くなり、走ってしまう傾向があり、怪我をしてしまうことがあるので配慮して行うようにして下さい。
もし可能であれば、楽器を手にもって行い、静止すると共に楽器も止めることで、より難易度が上がります。
このゲームは耳の運動にもなりますし、保育士の話に耳を傾ける一つの方法にもなります。
まとめ
雨の日でも工夫一つで、楽しく過ごせる事ができます。
しかし、雨の日であると子どもたちの動きは大きくなり、怪我等のトラブルが増えていきます。
もちろん常に保育士が子どもの様子を見ていくのは当たり前のことですが、より雨の日は子どもの姿を普段以上に気をつけてみていくことが必要です。
また短時間で行えるものもあるので、少しでも発散できるように工夫してみて下さい。