廃材を使って様々な作品を作るといった経験は、どの園も経験があるでしょう。
もちろん子どもに廃材だけを渡して、子どもなりにアレンジして作品を作ることもありますが、「作品展」や「プレゼント」等の普段よりも工夫を凝らしていく必要がある活動もあります。
その際に具体的にどのような作品があるのか、また子どもが様々なアレンジできるようなものを紹介していきたいと思います。
トイレットペーパーの芯を使った作品
どの園も必ずあるものでもあり、子どもの身近にあるものです。
トイレットペーパーの芯は硬さがあるので、ハサミで切るものは力加減が理解できている5歳児が行うことを勧めます。
鉛筆立て
乳児には親しみは少ないかもしれませんが、幼児であるととても魅力的なものです。また5歳児であると、就学に向けての意欲に繋がるアイテムになります。
また簡単に作れるものなので、保育士の援助があれば3歳児から行える製作です。
用意するもの
- トイレットペーパーの芯(3~4)
- のり
- 折り紙
- はさみ
- ボンド
- 芯を好みの長さにカットします。あまり低すぎると不安定なので、そのままで利用するもの、1~2cmカットするものと、いくつかのサイズを準備します。
- 芯にのりで折り紙を巻きます。(巻くものが布であれば、少し水で薄めたボンドで布を貼っていきます)はみ出た折り紙は、芯の内側に貼ってください。
- 巻きつけた芯と芯をボンドで合体します。たっぷりボンドをつけると強度が増します。
- リボンを巻いたり、ビーズで飾りつけをすると個性がより出る作品が作れます。
更にこの作り方を基本に考えて、年齢に応じてアレンジしたり、更に見栄えをよくすることができます。
- ラップの芯を利用して、高低差をつけることが出来る。
- 芯に絵の具を塗って色付けをすると、年齢が低い子でも簡単に行える。
- 厚紙や段ボール等で土台をつけて、土台にボンドをつけた芯を貼り付け、自立させることで強度が増す。
試してみてください。
トナカイ飾り
クリスマスシーズンに、部屋の飾りの一つとして作ったり、「クリスマス」というイベントに興味が持てるよう、製作を取り入れていくのも良いです。
またトイレットペーパーの芯は茶色のものが多いので、色付けをしなくても簡単に作ることが出来ます。
用意するもの
- トイレットペーパーの芯(1)
- 木の枝(枝分かれしているものを2本)
- 割りばし(2)
- ボンド
- キリ(穴あけ用)
- やすり
- トイレットペーパーの芯を、頭と胴体になるように切ります。
- 割りばしを4等分にします。ささくれがあると危険なので、やすりをします。
- 頭の部分に2つ(角の部分)と胴体とつなぐ穴を1つ、胴体に首とつなぐ穴1つ、足4本分の合計8つの穴をあけます。穴の大きさが大きすぎると、スカスカになってしまうので、割りばしが通るギリギリのサイズをお勧めします。
- それぞれの穴にボンドをつけながら穴に差し込みます。角には木の枝、残りは割りばしをはめていきます。
また、子どもの様子に応じて、目や鼻などのパーツ作りをしてみると、一人ひとりの個性が出る作品となります。
パーツ作りは、年齢に応じて紙粘土を利用して作ったり、ハサミが上手に使える年齢であれば、画用紙や折り紙でパーツ作りをすると難易度が上がって楽しめます。
牛乳パックを使った作品
トイレットペーパーの芯と同様、身近にあるものの一つです。
牛乳パックはとても強度がある為、様々な作品に活躍します。
もちろん牛乳パックがメインで作るものもありますが、牛乳パックを土台として使っていくことも出来ます。
ロボット作り
ロボットは丸みがあまりないので、とても作りやすいです。
根気がいるので、3~4歳児の場合は日にちを何回かに分けて行うと作りやすいです。
用意するもの
- 牛乳パック500mlサイズ(1)
- 牛乳パック1ℓ(2)
- トイレットペーパーの芯
- 折り紙
- ボンド
- のり
- ペットボトルの蓋(2)
- スポンジ
- 牛乳パック500mlは顔に、1ℓは胴体として作っていきます。それぞれにのりで折り紙を巻いていきます。
- ペットボトルの蓋はロボットの目になります。蓋にも折り紙を巻きますが、のりは必要ありません。
- スポンジを3×3cmに切ります。これは、ロボットの胴体につけるボタンになります。スポンジの上に折り紙を様々な形に切って貼り付けると個性が出ます。
- トイレットペーパーの芯は、ロボットの足になります。半分にハサミで切り、折り紙を巻きます。
- パーツをボンドで合体していきます。ロボットの足は立たせるようにする場合は、上半身が乾いてからではないと不安定になるので、乾いてから接着するようにして下さい。
少し時間がかかる製作ですが、折り紙の色合いや接着する場所によって、色々なロボットを作ることが出来ます。
5歳児には、ビーズや布のはぎれ等を用意しておくと、更に細かい製作を行えます。
顔パズル作り
幼児クラスの子どもたちが、乳児の子どもたちに向けて作る製作としても大活躍!
用意するもの
- 牛乳パック(4)
- 塗り絵(4)
- 透明テープ
- ハサミ
- 両面テープ(のりでも可能ですが、テープの方がきれいに仕上がります。)
- 塗り絵をし、4等分に切ります。
- 牛乳パックの底(6~7cm角)を切り取り、正方形の箱を作ります。
- その箱に、塗り絵を4等分した紙を両面テープで貼ります。絵がバラバラになったり、逆さまにならないように注意して作ります。
- どの面にも塗り絵が貼れたら、透明テープで紙がはがれないように絵全体を固定します。
異年齢との関わりがぐっと深まるおもちゃを簡単に作ることが出来ます。
ティッシュ箱を使った作品
ティッシュ箱は、牛乳パックに比べて厚さが少し薄い為、子どものハサミでも切れます。
色々な大きさのティッシュ箱がありますが、主に「スコッティ」のサイズがお勧めです。
お店屋さん
子どもたちの遊びの中でもみられる、ごっこ遊び!その延長で取り組むと、子どもたちも喜んで取り組めます。
細かい製作内容なので、4歳~5歳児が取り組める内容です。
また、この製作の場合は大きめのティッシュ箱で取り組む事を勧めます。
用意するもの
- ティッシュ箱(1)
- 紙粘土
- ボンド
- 布のはぎれ
- 画用紙
- ペン
- 土台(段ボール又は厚紙)
- ティッシュ箱がお店になります。ティッシュが出てくる面を切ります。上から見て店内が見えるように作るのもいいですが、前から見て店内が見えるように作る方が作りやすいです。(ティッシュ箱を立てる)
- ティッシュ箱の周りを布のはぎれで飾りつけしていきます。
- 紙粘土でそのお店にあった品物を作ります。
- 看板を画用紙で作ります。お店の名前を看板にペンで描きます。
- 紙粘土でパーツをおいていくと、重さでティッシュ箱が自立しますが、運びにくいので土台を作ることを勧めます。
クラスで商店街と見立て、色々なお店を考えて製作していくとより世界観が広がっていきます。
また紙粘土だけではなく、プリンカップやお菓子の箱等、様々な廃材を使用していくと、より見栄えします。
パペット作り
保育士が持っているパペットは、子どもたちの憧れの一つです。
簡単に作ることが出来るのと、作った後に遊べるものなので、子どもたちも楽しく行うことが出来ます。
用意するもの
- ティッシュ箱(1)
- 紙粘土
- 画用紙
- ハサミ
- ボンド
- のり
- ティッシュが出てくる面の真ん中から裏側の側面までハサミで切ります。半分に折りたためるように、裏側の側面は切らないようにします。
- ティッシュ箱の周りをのりで画用紙をつけていきます。(表側)
- 紙粘土でパペットのパーツを作っていきます。(画用紙でも可)
口が大きく開くので、ワニや怪獣で作ると迫力が出てきます。
またそれぞれ子どもたちに好きな動物を決めてもらい、設計図を作っていくと、更に細かく作っていくことができます。
動物だけではなく、「自分の顔のパペット」「宇宙人パペット」等、様々なテーマで行えます。
まとめ
様々な廃材で作れる作品を紹介してきました。
ここには挙げてはいませんが、プリンカップや肉や魚のトレイ、お菓子の箱等、探すと身近に沢山ある廃材は、様々な物に変身します。
子どもたちの発想力を培うものでもあるので、園の製作で沢山活用していって下さい。