信じる信じないは別にして、人はその生涯を閉じるとき、走馬灯のように自分の一生を総括して、振返る瞬間があるそうです。
そのときに、自分の人生が幸せで、悔いのない一生だったと満足して終えられる否か、誰もが自らの課題として、立ち止まって考えるときがあるのではないでしょうか。
40代ともなると、ぼちぼち、人生の折り返し地点。
いろいろ、自分の人生やこれからの生き方について、じっくり思いを巡らす余裕が出てくる時期ではないかと思います。
ここでは、今まで40代で保育士をしていて転職を考えている方や、40代で保育士になろうとしている方がどうすればいいのかを書いていきます。
是非参考にして転職を成功させてください。
保育士としての自己分析をしてみる
自分が保育士に向いているとは思わないけれど、与えられた仕事をきっちりこなし、特に退職すべき理由も見つからず、ここまでやってきたという人がいたとします。
けれども、転職を考えているということは、自分に対して、または職場に対して、満足出来ていない面があるのですね。
その場合、
- これまで、辛いと思ったことは何か?
- やりがいを感じ、楽しかったことや嬉しかったことは何か?
- そもそも、どうして、保育士になろうと思ったのか?
- 何のために、いま働いているのか?
そんなことを、一度、書き出して、自己分析してみると良いと思います。
その中に、きっと、仕事を辞めるべきか、続けるべきか、また、転職すべきか、転職するとしたらどんなところに・・・といった回答へのヒントがあると思います。
保育士に限らず、仕事を続けるということは、順風満帆なときばかりではありません。
疲れて落ち込むこともありますし、失敗することだってあります。
苦しいことの方がもしかしたら多いかもしれない。
けれども、ひとつの仕事を忍耐強く継続するというのも、立派な美徳です。
もし、40代保育士が転職への道を進むとしたら、そのキャリアを次の職場で生かしたらよいと思います。
自分のこれまでの実績をアピールできるよう、まとめておくと良いでしょう。
ステップアップ転職をめざす
一般の保育士の、新卒3年目くらいまでの年収は250万~300万円弱程度。
主任になって、役職手当などがつけば別ですが、勤続10年経っても年収300万円以下という保育士は少なくありません。
仕事の内容に比べて、お給料が低すぎることに不満がある場合、民間の新設保育園などで、20年近い経験を積んだベテラン保育士として採用され、また、それに対して役職手当てなどが付けば、大幅給与アップが見込めます。
自分なりに理想とする保育園がイメージできるなら、長年、保育士として働いてきたキャリアを生かし、真剣に考えてみましょう。
転職エージェントと相談しながら、転職活動を進めるのがお勧めです。
子どもを保育することに対する自分なりの強い思いを、面接の場で、プレゼンテーションしてみると良いでしょう。
自分と同じ保育理念をもつ新設保育園などが見つかるかもしれません。
もちろん、お給料の不満などについては、口に出しません。
保育士の資格を持っているのであれば保育士という仕事
いま、都心では特に保育士不足が言われていて、保育補助員であれは、無資格でも求人があります。
経験がないと、慣れるまで大変ということはありますが、保育士は今や国家資格なので、資格さえあればあとは本人次第という考えになってきています。
養成校を卒業して、保育士の資格はとったけれども、何らかの事情で、事務職として就職し、実際に保育園での働いた経験のない方、または、結婚して家庭に入ったけれども、子育てが一段落し、保育士資格を生かして、再就職したいという人もいます。
保育士としての経験を重視するという求人でなければ、ペーパー保育士、または働いて2,3年で保育園を退職してしまったような保育士が40代で再び保育士として就職できる可能性はあります。
職場復帰の際は、まずは、大きなところよりも、雰囲気のよい小規模な認可保育園などで経験を積ませてもらうのがスムーズな転職のコツになります。
パートや時間外保育の担当、ひろばなどで働く職員の採用は、資格さえあれば経験は問わないといった条件のところや、子育て経験者でもよいといったところも多いので、ペーパーでも保育士資格があれば強みになります。
そして、ペーパー保育士がそこから職場復職をすることはよくあります。
40代でも、数年、経験を積み、慣れれば、担任なども任されるようになるでしょう。
60代でも、パート保育士として採用されるケースはありますし、体力に自信があれば、比較的長く働ける仕事です。
少子高齢化のご時世、今後しばらくは需要があります。
職場を選ぶ際には、転職エージェントなどに登録しておけば、相談にも乗ってもらえます。
いざ、就職が決まった際には、若い保育士に教わることもあると思うので、謙虚に学ばせてもらうという姿勢で臨みましょう。
40代保育士の転職の可能性
民間の保育園では、待機児童を減らしたい国の方針もあり、中途でも、正職員への門戸をひらいているところがほとんどです。
一般企業や育児経験のある保育士の方が、親の信頼を得られるからと、歓迎する保育園もあります。
あきらめずに、チャレンジし続けることです。
40代が保育士への転職に成功するための秘訣としては、まず、自分はどうしてもこの仕事がしたい!という積極性と確固たる意志をアピールすること。
仮に望む職場で、正規の常勤になれなかったとしても、非常勤やパートで経験を積んでチャンスを待つという方法もあります。
給料は安いし、体力もきついし、親子関係が難しいケースへの対応などもあるので、決して安易な気持ちでは務まらない職場です。
また、ベテラン保育士のあなた、保育士の地位向上のためにも、自己研鑽を積みながらのステップアップ転職は大いに求められています。
保育業界全体にとって、必要なチャレンジです。
大きなこころざしと夢をもって挑戦するべきです。
将来を担う人材を育てるという社会貢献度の高い、感謝される仕事ですし、何より、そうやって苦労を乗り越えて就職する人材を、保育園児や親は求めているはずです。
少しでも、40代で保育士への転職を考えている方の参考になれば幸いです。