さあ、念願の転職が決定しました!
長い時間とエネルギーを注いだ転職活動の結果、見事内定を勝ち得たあなた!一期一会のステップアップの機会かもしれません。
新しい職場であなたを待っている人がいます。
保育士としての転職です。
新しい職場に向かって、胸が高鳴るところですが、前職が保育士だった場合と、別の職業からの転職とでは、気をつけるべきポイントが異なります。
以下に、保育士としての転職に絞って、特に気をつけるべき点、退職日までの過ごし方をまとめてみます。
退職を切り出す際にあらかじめ引留め対策
現在、どこの保育園も保育士の確保に苦労している事情があり、保育士の争奪戦があるのが現状です。
退職を切り出す際にあらかじめ引留め対策を考慮しておく必要があります。
それをクリアして相手を納得させることができますか?
きちんと、引継ぎに必要な期間や具体的な計画を立てつつ、円満退職にこぎつける準備は十分してありますか?
よくある引き留めパターン
「後に残されたほかの人のことも考えてほしい」
「次の人が決まるまではいてほしい」
「今受け持つ子どもたちのことを考えてほしい」
「昇給を考えるから思いとどまってほしい」
「仕事内容が不満なら別の仕事に係替えを考える」
基本的にこのようなことを言われることが多いです。
予めしっておけば、対処もし易いはずです。
円満退職の秘訣や注意点
円満退職をする場合の秘訣や注意点を幾つか紹介していきます。
退職の時期
現在保育園に勤務している方は、同業者への移籍になるわけで、特に円満に手続きを進める必要があります。
地域福祉の一端を担っている保育園に今後も関わる以上、研修会や交流会などで、いつどこで接点があるか分からないからです。
転職の理由はさまざまだと思いますが、もちろん保育士の職業倫理として、子どもたちに不安を与えるようなことがあってはなりません。
年度の中途での退社は、園や同僚に迷惑をかけ、園児への負担にもなります。
精神的、肉体的にやむ負えない場合以外は、なるべく区切りのよい、年度末までは勤めるようにしましょう。
保育園によって差はありますが、新卒者の採用は11月ごろから本格的になります。
ですから、保育園側としては、その前に退職者を把握しておきたいという事情があります。
10月に退職の意思を伝えて翌3月まで働くというのでは、肩身の狭い思いをすることになるかもしれませんが、スムーズな転職のためには事前に伝えておくべきでしょう。
園に退職規定がある場合、労働基準法の規定より遙かに前からの申告を要求するものであることがほとんどだと思います。それに従うのがベストですが、そうもいっておれない事情があると思います。
直接の上司である主任などとの、日ごろのコミュニケーションがモノを言う場面でもあります。
退職後も、前に担任だった保育士の先生から卒園式などにお祝い電報が届くことで、子どもたちも保護者にも安心感を与えることができるので、覚えておいてください。
退職の意思を伝える。
保育園の責任者である理事長や園長などに直接話すのはタブーです。
直接の上司である主任などに先ず、相談のかたちで切りだすのがよいでしょう。
退職日や必要な手続き、そして、引継ぎについて、相談に乗ってもらうようにします。
ただ、退職の決意は固く、それが、よく考えた末の前向きな決断であることの意思表示ははっきりと。
なお退職が決定するまでは、同僚であっても口外はしません。
退職日まで、針のむしろで過ごすようなことにならないように、慎重に事をすすめましょう。
退職の切り出しは、あくまで決意を固めたうえでの報告にします。
切りだしのタイミング、伝える人、説明すべき明確な理由などを十分に考えたうえで行ってください。
ボーナス支給及び退職金規定などを確認
退職の意思を表すことで、冬のボーナスの査定に影響する場合があるかもしれません。
経営者の方針にもよりますが、気にせず日々、目の前の保育士としてこなすべき業務に真摯に取り組むようにしましょう。
退職金に充てる福利厚生費の積み立てをしている場合でも、就労から1年以上経たないと支給されないといった規定もあるので、予め確認しておくと良いでしょう。
退職日を決め、引き継ぎや必要書類など、細かな手続きについて話し合っておきましょう。退職後の健康保険について任意継続を希望する場合には、書類の手配を人事担当に依頼する必要があります。
退職1ヶ月前にすべきこと
それでも日々のルーティンを追いかけているうちに、あっという間に退職の日はやってきます。
いよいよ退職1ヶ月前。
立つ鳥跡を濁さずといいますが、スマートな退職準備を行いたいものです。
退職届の提出
保育士が退職届を書くのは、退職を正式に認められ、園長または理事長のような職場の責任者から求められた時です。
保育園に定められた用紙があるとき以外は、自由に書いて構いません。
ネットで検索し、サンプルになるひな形を見つけて、参考にしてもよいでしょう。
押印し、退職後の連絡先は書いておきましょう。
退職届は退職のちょうど1カ月前に提出するようにします。
しっかりとした挨拶が大事
保育園から支給されたユニフォームやパソコンは最終日に、保険証の類も、郵送でも構わないので、その後速やかに返却するようにします。
個人情報がかかれた資料などは、すべて職場に置いていきます。
退職の1週間前には、保護者や子ども達に感謝の気持ちを込めて挨拶をしておきましょう。また、後任が決まっていて、公表してもよい状況なら後任の先生の紹介もできると園児たちも安心できるかもしれません。
最終日には、お世話になった職場の方々に感謝の思いをきちんと伝え、退職の挨拶をして辞職します。
気持ちを菓子折りなどのギフトであらわしてもよいでしょう。
人事担当者にも、自分の退職後の連絡先を伝えておきます。
退職の挨拶とあわせて、離職票や源泉徴収票などの送付もお願いしておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
あなたは、円満退職にこぎつけそうですか?
私の知る限り、経営者が悪意で、行った先で困るようにと、離職票を退職日の翌日にして作成された保育士の先生もいらっしゃったので、気をつけるに越したことはないようです。