保育士で転職を考えている方の中にはいつ転職をすればいいか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
た転職するにはある程度の期間が必要ですし、一般に3~4か月間ぐらいはかかることが多いです。
なので、大まかにでもスケジュールを立てて、タイミングよく転職する必要があります。
なぜなら、何の計画もなく衝動的に退職してしまうと、再就職まで無給だったり、なかなか決まらずに焦ったりすることがよくあるからです。
そこでこの記事では保育士の転職を考えている方へおすすめの転職時期やタイミング、また辞める際にどう伝えたらいいのかなどを解説しております。
転職活動をスタートするにはベストなタイミングがありますから、まずはそこからスケジュールを立ててみてください
目次
保育士が転職しやすい年齢は特にはない
まずは、自分の年齢で転職先があるのか、そもそも保育士転職に年齢の限界があるのか、気になる方は多いかもしれません。
転職業界では、10年ぐらい前までは、35歳限界説が言われていました。
なぜなら、35歳以上の求人は実際に少なかったからです。しかし、現在はそうではありません。
現在、転職する人の平均年齢は32歳ぐらいだと言われています。
また、女性では30歳転職限界説というのもありますが、これは保育士のような専門職にはあまり当てはまりません。
なので、あまり年齢の限界については気にしないでください。
保育士にとって転職では最適な年齢というのも特にありません。
それよりも、保育士の転職では採用側は年齢に合わせた期待をあなたに持っています。
そちらに応える方が重要なのです。
採用側が期待することは、主に以下のようになります。
- 20代:柔軟性と体力、長く働いてもらうことを期待
- 30代:経験を持っているので即戦力としての期待
- 40代以上:若手育成、主任以上の役職を期待
そうした年齢に見合ったスキルや資質をあなたが持っているかどうか、転職する前に、一度考えてみることが必要です。
保育士で転職する場合のおすすめの時期は新年度が定番
保育士が転職するタイミングは、年度末に退職し、新年度は新しい園で始めるのがベストです。これは間違いありません。
その理由は、以下の3つになります。
- 園側にとっても迷惑が掛かりにくく、スムーズ
- 子ども、保護者も新年度切り替えは抵抗が少ない
- 転職先の園でも子どもたちと信頼関係を築いていきやすい
園側は特に、あなたが担任を持っている場合などは、年度末まで責任をもって子どもたちを見てほしいと思っています。
さらに、保育園の採用担当者の中には、年度の途中で辞めてくる人は責任感がないから採らないこともあるそうです。
なので、そうした理由からも、保育士の転職時期は4月が1番良いとされているのです。
年度途中の転職は絶対NGではない
保育士の転職は4月が最適というのはわかっていながらも、なかなかそうはいかないのが転職というものです。
私自身、年度の途中で保育園を退職しました。
しかも担任を持っていましたので、年度途中で後任を決めるなど、保育園側は大変だったと思います。迷惑をかけてしまったと今でも反省しています。
ただ、法律的には退職の申し入れはいつでもできると決められています。
年度の途中かどうかなどは関係ありません。
そして、退職の申し入れから2週間が経過すると、自動的に成立するとなっています。(民法第627条)
つまり、民法上では、退職したい場合は2週間前に辞意を表明すればよいということです。
ただし、これは法的な話で、どの園にも就業規則がありますから、そちらを優先する必要があります。
例えば、就業規則に「退職する場合は、1か月前告知」とあれば、それを遵守すべきでしょう。
どちらにせよ、「年度途中の退職は禁ずる」という表記は、民法にはありませんし、通常、就業規則にもありません。
これは、保育園で働く者の不文律というか、マナーのようなものなのです。
ただ、マナーで罰則があるわけではありませんが、できる限り社会人として守るようにはした方がいいでしょう。
年度途中で退職する場合のポイント
もしあなたが年度途中で退職しなければならないのであれば、最大限限迷惑をかけないように努力をする必要があります。
以下のポイントはできる限り押さえるようにしましょう。
- できるだけ早めに辞意を伝える
- 大きな行事が終わってから退職する
- 後任が決まってから退職する
せっかく縁があって働いた保育園です。
年度途中で辞めることがあっても、迷惑をかけないように少しでも印象がいいようにして退職してください。
転職活動のスケジュールの立て方
年度末で退職というゴールを決めると、自ずと流れが固まってきます。
なので、自分なりにスケジュールを立ててから、転職活動を開始するようにしましょう。
スケジュールといっても、大まかなものです。
例えば、このぐらいから転職活動を始めて、内定はこのぐらいにもらって、その後、辞意を伝えて、年度末退職する、というような目安です。
あくまで計画ですから、その通りにはいかないこともありますが、それでも問題はありません、
頭にある程度入っていれば行動に移すことはできるはずなので、大体でいいので計画は立てておきましょう。
スケジュールを立てる際は以下を参考にしてみてください。
求人が最も多くなるのは1~2月
保育士求人の増える時期に合わせて、転職をする方が効率的です。
なぜなら、選択肢が多くなることはあなたにとっても有利だからです。
それでは、いつが保育士求人の増える時期なのでしょうか。
例えば、保育士ではありませんが、同じ分野の福祉の求人動向を見ると、7月から求人が増えていき、最も増えるのが、1~2月になります。
福祉分野にはもちろん保育士も含まれますから、だいたい同じと考えていいでしょう。
出典:平成28年度 福祉分野の求人求職動向(福祉人材センター・バンク)
求人が7月から増え始めるのは、新年度に向けて、保育園側でも人員追加の求人を徐々に出してくるためです。
中でも、1~2月に最も求人数が多いのは、その時期になっても新年度の人員補充ができていない園が多いことが予想できます。この時期は一般に転職しやすい時期です。
だからといって、1~2月に照準を合わせて転職しようとすると、問題が出てきます。
辞意を伝えるのがぎりぎりになってしまう可能性があるからです。
なので、他の月でも求人数が大きく減るわけではありませんから、もう少し早くに転職活動を始めるようにしましょう。
それぐらい辞意を伝える時期はとても大事です。
次項も参考にして、実際にスケジュールを考えてみてください。
辞意を伝える時期の考え方
では辞意を伝える時期はいつが適切でしょうか。
一般的には退職の1~2か月前を目安に伝えるのがおすすめです。
ただし、それは一般的な傾向であって、保育士業界では、新年度の配置もあるのでもっと早めに伝えることが求められます。
なので、最低でも2~3ヵ月前には伝えることをおすすめします。
ただ、もっと早く告知できる場合はした方が保育園側も助かるはずので、決まっているなら早めに連絡するようにしましょう。
辞意を伝える時期についての留意点
辞意を伝える時期については、職場によって変わってくる部分があります。
なぜなら、以下のポイントを考慮しなくてはいけないからです。
- 就業規定の「告知は〇か月前」を守る
- 継続確認面接で、何らか伝える
まずは、あなたの職場の就業規則の確認をしましょう。
そこには退職告知についての記載が必ずあります。
就業規則に同意して、あなたは働いていることになっていますから、これは守らなくてはいけません。
だいたい、1か月前告知が多いです。
また、通常、保育園では来年度の継続についての面接があります。
そこで、辞意を伝えるというのが、一つのパターンになってきます。
だいたい秋か、年末頃に行う場合が多いようですので、このあたりも確認しておきましょう。
ただし、継続確認面接までに、内定が出ていないことは十分考えられます。
その場合は、来年度の継続については「まだ未定」「迷っている」など、きちんと伝えてください。
なぜなら、園ではあなたをあてにして新年度の職員配置を考えているからです。
あなたがいない可能性があるなら、求人を出さなくてはいけないのです。
あいまいな態度は園に迷惑をかけることになりますから、話しにくかったとしても、継続に関しては未定であることは伝えるようにしておくのがおすすめです。
転職開始~辞意表明までのスケジュール案
今までの情報などをまとめて、転職スケジュール案を作成してみました。
以下のようになります。
転職スケジュール | 時期 |
転職開始 | 8月~9月 |
活動期間 | 9月~12月 |
内定 | 11月~ 12月 |
辞意の表明 | 12月~1月頭 |
退職 | 3月末 |
転職 | 4月~ |
ただし、これはあくまで目安ですので、参考に留めるようにしてください。
例えば、園側の迷惑を考えて、10月までには話したいなど、辞意の表明を早めたい場合もあると思います。
そうすると、転職活動開始を、7月からなどに早めなくてはいけません。
また、このスケジュールでは、在職中に転職活動を開始しています。
在職中の転職活動は、ブランクが生まれない、給与が途切れないなどのメリットがありますので、おすすめです。
そもそもスケジュールは、あなたの職場の就業規定のきまりや、転職活動の進行状況によって、大きく変わっていきます。
なので、あくまでも参考にしていただき最終的にはご自身のスケジュールを作成することをおすすめします。
意外と知らない!辞意の伝え方
転職先が決まると、退職の意思を伝えなくてはいけません。
辞意の伝え方のポイントは以下です。
- 直属の上司に伝える
- メールなどではなく、必ず口頭で
- 職員室ではなく、別の部屋がベター
- 慰留されても断れるような意思を持つ
一般に、主任などの直属の上司にまずは伝えることが多いです。
ただし、小規模の保育園や、何でも園長に話す慣例になっている園などは直接園長でいいかと思います。
その際は、メールやLINEなどではなく、口頭で話すようにしましょう。
忙しい時間は避けて、職員室など他の保育士が多くいる場所でない方が落ち着いて話しやすいのでおすすめです。
また、人材不足のことが多い保育園のことですから、慰留されることもあると頭に入れておきましょう。
そうした場合、その場できちんと断っておかないと、後々まで引っ張ることになりますから、辞める意思は崩さずに貫いてください。
あわせてこちらの記事も参考にしてみてください。
まとめ:転職活動は予測がつかないからこそスケジュールを
転職活動の時期やスケジュールについて、紹介してきましたが、転職活動では何が起こるかわかりません。
スケジュールを立てても、残念ながら、その通りいくなどということはあまりありません。
私自身の転職活動でも、なかなか決まらずに長引いてしまい、結局、年度途中の時期に辞めざるを得なくなりました。
だからといって、スケジュールが無意味ということではありません。
予測がつかないからこそ、計画をきちんと立てて、それを基に臨機応変に対応するのが、転職活動のコツです。
行き当たりばったりにならないように、計画を立てて転職活動を乗り切ってください。