保育士になるにはまず資格を取らなくてはなりません。専門学校や短大・大学に通えば幼稚園教諭・保育士と両方の資格を取ることができます。

幼保一体化の施設が増えていることを考えると両方持っていると有利ですね。

通信教育などでも資格は取れますが、実技などは自分で習わなくてはならないので大変かもしれません。

ただし、このような専門的な勉強をすれば資格は取れますが、いざ現場で働くとなると様々な実践力を身に付ける必要があります。

ここでは、保育士の専門的な勉強の他に必要なスキルを紹介してきます。

3つに対しての適応力

まずは、職場や子供の特徴をしって、それに適応する能力を身につけなければいけません。

主に

  • 職場
  • 子供
  • 保護者

この3つについては、必要不可欠です。

職場の特徴を知る

職場によって方針というものがあります。園長や主任はそれに沿って指導していくわけです。

働くにあたって、まずその保育方針に共感できるかどうかは重要です

自分の考えや要望がきちんと発言できる職場は雰囲気もいいです。

先生同士が協力し合える体制が取れているでしょう。

まあ、それでも不満などがないなんてことはありません。自分がその空気に合わせていく必要もあるでしょう。

自分が何を求められているのかに気づき対応する能力があれば、楽しく働けるはずです。

子供の特徴を知る

自分が付き合うのは子どもです。子どもは日々変化します。
   
子どもには発達の目安があります。それに添って成長を促していくのが保育士です

昨日できていたことができなくなる、逆に急にできるようになるなどといったことは当たり前です。

冷静に今目の前にいる子どもの特徴を的確に判断し、対応していくことが大切です。

保護者の特徴を知る

実はこれが一番大変かもしれません。

子どもはこれから様々な経験を通して育っていきます。大きな伸び代があるわけです。

しかし、人格が形成されている大人はそうもいきません。育ってきた環境も価値観も全く違うのです。

人間ですから、相性もあります。苦手なタイプもあることでしょう。

でも、その人がどういうタイプなのかを知ると構えることもありません。

子どもと同じです。相手によって、伝え方や話し方などを少し変えればいいのです。

理想を伝えようとすると反発する人もいます。

その場合は、自分がこうして欲しいと思うことを、相手が受け入れやすい方法で伝えるのです

忘れやすい人ならメモも一緒に、指示される事に反発を感じる人なら普段のがんばりを褒めながら、また子供の成長を共感しあいながらもう一段上を目指すように、などといった努力も必要です。

もちろんこれらのスキルは1年2年では身につきません。現場実践での積み重ねと経験からできることです。

でも、メンタルケアなどの研修などを受けると判断するためのヒントがわかります。

技術面で磨きたいスキル

保育士では、持っておくと保育士の仕事上かなり役に立つ技術的なスキルがいくつかあります。

必須のスキルではありませんが、ほとんど保育士の方は、これから紹介するいずれかのスキルは持っています。

ピアノや声の音楽のスキル

音楽のスキルは、子どもたちに歌を教えたり、楽器を教えたリズム遊びをしたりするのでかかせません。

ピアノが弾けることはもちろん、弾きながら歌えるなら問題ないです。

現場によっては指導する担当の人ができればいいこともあるかもしれません。

しかし、自分のクラスの子どもたちには教えたいですよね。

まあ、メロディが弾ければなんとかなるかもしれませんが、子どもたちは気持ちよく歌えませんよね。

是非とも頑張って獲得して欲しいスキルです。

多少器用さが必要な制作のスキル

行事の準備には様々な制作をします。素材も様々です。

ハサミやカッターを使ったり、裁縫をしたりすることもあるのである程度の器用さは必要かもしれません。

もちろん今は本やネットで調べることもできますが、オリジナリティが欲しいならイメージ力も必要です。

大きな行事になると全員で協力し合うので、それぞれの得意分野に分かれてやることもあるでしょう。適材適所ですね。

差をつけたいなら描画のスキル

苦手な方もいるとは思いますが、子どもや親が感動するほどの完成度は必要ありません。

せめて、子どもに要求されたものや、子どもがわかる様なものが描けるぐらいの表現力は欲しいですね

個性も大事ですが、子どもが主役ですので一般的なセンス(色彩感覚)程度のスキルでいいでしょう。

とりあえず技術的なスキルはこの3つを抑えておけば問題はありません。

すべてを完璧に覚える必要なありませんが、できればどのスキルもそれなりできたほうが、子供も喜んでくれます。

ちなみ、こんな私はピアノや歌は得意ですが、絵などはさっぱりです。笑

そのほかに大事なスキル

上記以外は、ある程度必須のスキルにはなってきますが、それ以外にも保育士を行っていく上で大事なスキルがいくつもあります。

例えば

  • 予測する見通す力
  • 危機管理能力
  • 病気予測
  • 豊かな感性

これらも重要なスキルの1つです。

予測する見通す力と危機管理能力

子どもは自分の興味・関心で動きます。当然周りのことは目に入りにくいです。

しかし、行動を制限しすぎては健全な発達はできません。身を持って危険な場所や危険な行動を知る必要もあります

かと言って保護者からお預かりしている大事な体です。大きな怪我等させてしまってはいけません。

そこで必要なのが危機管理能力です。

即ちあらゆる危険を想定し対応を考えておくのです。

もちろん100%なんてことは難しいですが、そこに近づく努力は大事です。

子供の行動パターンを想定し、危険なものはないか、壊れている道具や遊具はないか常に点検しおておきましょう。

また、子ども同士のトラブルによる噛み付きや引っかきなども現場で悩む事象です。

どんな時に、どんな時間帯にどんな子が起こりやすのかをメモしておき、状況の分析をすることで発生を減少させることはできます。

もちろんそのようなことも人と関わる能力の成長には大事であることも保護者に理解してもらうことを忘れてはいけません。

病気予測

毎日子どもと接している中で、体調の変化にいち早く気づくことができるスキルも大事な保育士スキルの1つです

いつもに比べて元気がない、体が火照っている。食欲がない、下痢をしている、体に発疹がある・・など様々な症状を発見します。

これも経験が長いほどたくさんの子どもを見てきているかたには、ある程度の病気の予測や可能性を考えられるようになります。

特に伝染性の症状なら急を要しますし、発見し、上司に報告をする判断力も必要です。

常日頃しっかりと、子供を観察していないとできないことなので、これも大事なスキルに1つでしょう。

豊かな感性

子どもと同じ目線で物事が見れる豊かな感性。

たわいもないことで感動したり、怒ったり泣いたり、喜んだり・・・子供は常に新鮮さに輝いています。

子どもの気持ちに共感できる柔軟な心こそとても大事なスキルです。

自分の気持ちに共感してくれる大人に対し信頼をしてくれます。

その大人の言うことなら聞いてくれる。すなわち信頼関係がそこに生まれます。

技術面は努力こそすれば身に付きます。

しかし、感性というものは自分の心の豊かさです。

景色を見て感動したり、花を見て綺麗と思う心、相手を思いやる心それらを身に付けるには常に周りの変化に気づくことです

まとめ

様々なスキルについて紹介してみましたがどうでしたか?

「子どもが好き」という気持ちで保育士になる方は多いです。

それは間違いではありませんが、それだけだと理想との違いにぶつかった時に挫折してしまうかもしれません。

どうか子どもに興味・関心を持ってください。これは保護者の方にも伝えたいことです。

子どもは大人の所有物ではありません。ひとりの人間なのです。

「子どもってこんなことに目がいくんだ。」

「こんなことを考えているんだ」

大人とは違う方法で物事を考え、解決しようとする未知なる存在です。

その子どもたち記事作成に感動し、共感することが保育士としてやりがいを感じることになるでしょう。

心配な子がいたら、

「この子はどうやったら楽しい反応してくれるだろう」

「どうしたら変われるだろう」

などと、子供に向き合うことにワクワクしてください

子どもに対する追求心と探究心があれば必要なスキルは必然的に身に付くはずです。