保育の世界は女性ばかりで人間関係も複雑なのでは?と思われがちですよね。
近年、男性保育士も増えていて女性だけの世界ではなくなりつつあるのでしょうが、やはり比重からすると女性が圧倒的です。
実際、どこの職場でも人間関係の難しさはつきもので苦労するところです。
子供が大好きで選んだ保育士や幼稚園教諭の道ですが、人間関係によって精神的な辛さを味わい、やむを得ず挫折してしまう人もいらっしゃいます。
そこで、ここでは保育士や幼稚園教諭の人間関係でどんな所がしんどくて、さらには人間関係のお悩み解消法を御紹介します。
同僚性とは
「同僚性」とは、保育者同士が互いに支え合い、高め合っていく協働的な関係のことです。
小学校以降では、同僚同士が授業を見合い、それぞれの知識や経験を行き来させながら、相互に授業力を高めていけるような関係やあり方を指します。
園では「授業」は存在しませんが、園内研修などを通して子ども理解を深め、専門性を高め合う関係をイメージするとよいでしょう。
近年、園の現場では保育者の多忙感の増大、多様化する保護者のニー ズへの対応などの問題に直面しており、心の健康を損なう人も少なくありません。
そうした状況へ保育者が個別に対応するのは限界があり、チームとして問題に取り組むことが必要です。
同僚性の重要性
そうした意味で、保育に携わる先生にとって、同僚性はとても重要なテーマと言えます。
授業という枠がなく、教科書が存在しない保育では、保育者は常に即興的に子どもに対応していくことが求められています。
保育が即興的であるからこそ、保育者が自分の専門性を高めようとするときには、同僚の保育者と自らの保育を振り返る作業が欠かせません。
保育者同士が互いに学び合えれば、「こんな見方もあったのか!」 と、自分の子ども理解を問い直し、保育者として大きく成長を遂げる場面にも出合えるかもしれません。
書物を読んだり、講演を聞いたりすることも大切ですが、保育者がチームになって、お互いの保育から学び合うことが何より大切なのではないかと思います。
同僚との連携で悩む事
保育園には保育士が複数在籍していて、そのほとんどが女性です。
最近では男性保育士が増えてはきていますが、まだまだ女性主流の社会です。
女性が多いと自然と勃発する人間関係に多くの保育士が頭を悩ませているようです。
同僚同士の人間関係のトラブルは、初めは小さなことでも徐々に大きな問題になります。
理由は同僚同士の問題だったことが、悩みを同じ職場にいる先輩や後輩に話してしまう事で、話を聞いた他の人たちが更にどんどん広めていき、話が盛り上がってしまい、関係が悪化する場合があります。
更に同僚というものは他の先生から見て、比べられることが多いです。
その為、嫉妬する気持ちが出てきて、仲間から敵対心を持ってしまうようになります。
このように関係が悪化する前に未然に防げればいいのですが、防げない時もあるのが現状です。
同僚関係のお悩み解消法
人間関係の悩み解消法としては、苦手な相手とは仕事と割り切って付き合っていくという方法があります。
「同僚との関係は保育園の中だけ!」と割り切り、園の外へ出ると気持ちを切り替え、嫌なことは忘れてしまいましょう。
理不尽なことが起きた場合には、先に謝ったりと事を大きくしないように、「いつかみていろ!」と心の中で誓えばいいのです。
あなたが間違っていないことは必ず誰かが見てくれています。
なので、仕事上の悩みをいつまでもひきずり、プライベートにまで持ち込んでしまうと、せっかくの休息の時間までが台無しになってしまいます。
人間関係も仕事と思って割り切って付き合っていくことが大切なのです。
悩みがあるなら園長などに相談する
一緒の時期に保育園や幼稚園にはいって、同じような悩みを抱えながら働く同期はなんとなく連帯感があって心強いものだと思います。
助け合いながらお互い成長できる・・・という関係が築ければいいのですが、そんなことばっかりではないですよね。
お互いをライバル視したり、いじめたり・・・ということもあります。
自分に非がないと思うのにいじめられたり嫌がらせをされている場合は、遠慮せず園長先生や主任の先生に相談しましょう。
相談するときは、具体的な証拠をもっていくことと、「事実」と「自分の推測」をわけて伝えるようにしましょう。
また、同期だから、とつい仕事の愚痴や人間関係の愚痴をもらしたりしていませんか?こういった悪口や愚痴は、トラブルの元になることが多いです。
無用なトラブルをさけるために、
- 愚痴や悪口を言わない
- 愚痴や悪口を聞いても同調しない
ということを心がけましょう。
また園長先生や主任の先生に言いにくい場合は、苦痛に感じることも多いと思いますが、ぐっと堪えて、「仕事」と割り切って過ごすことが良いかもしれません。
溜め込みすぎてしまうと、精神的に良くないので、もし園長や主任に話ができない場合は、職場には関係のない家族や友人に話を聞いてもらうことが一番良い解決法です。
同僚との連携で大切なこと
同僚という存在は、自分と似ています。人によって得意不得意はあると思いますが、同僚は同じスタートラインに立って仕事が始まります。
だからこそ気持ちを共有し合ったり、励まし合う仲になることが理想的ですよね。
しかし同僚も人間です。性格的に合わなかったり、生理的に受け付けない場合もあります。
その際、ぶつかってしまうこともあるかもしれませんが、まずは自分が一歩下がってトラブルにならないように気を付けて関わることも大切です。
大人になりトラブル回避
クラスの中で、苦手に思う保護者っていますよね?それでも仕事として、笑顔を絶やさず、トラブルにならないように関わりを深めていませんか?それと同じです。
我慢が多くなってしまうかもしれませんが、長く付き合っていく相手ということを考えると、ここはこちらが大人になったほうがトラブルを未然に防ぎ、仕事と割り切って関わりことができます。
性格的に合わない訳ではないけれど、中々距離が縮まらない…という方もいるかもしれませんが、その際は自分の悩みをどんどん打ち明けてみましょう。
この際に言っていい事は、保育の悩みのことを示しています。職場の先輩や後輩、保護者の事はあまり愚痴を言わない方がいいです。
信用しない方がいいという訳ではないのですが、関係が悪化しないためにも、基本的に悪口は言わないようにしましょう。
同僚のいいところを褒める
そして、子どもの姿を見守っている保育士や幼稚園の先生。
どの先生も子どもの良い所を伸ばしていけるよう、子どもがより良い方向に向かっていけるよう保育を行っていますよね。
それと同様に、同僚の方の良い所を見つけてみてください。
人間はどうしても欠点ばかり気にしてしまいがちで、良い所を探すのは中々難しいものです。
どんな人にも、良い所はあります。どんな小さなことでも良い所を探し、その人の良い所を沢山誉めていくようにしましょう。
やはり人間誰だって誉められると嬉しいものですよね。
その繰り返しで徐々に信頼関係を築いていくことが出来るので、子どもと関わる時と同様に関わってみてください。
まとめ
同僚に限らず、職員の先生たちと連携をより良くする為には、細かいこともマメに連絡することが大切です。
保育園や幼稚園という場は、連絡が欠けてしまうと、仕事にも影響することはもちろん、子どもの命を預かっているという責任があるので、子どもにも影響を及ぼす場合があります。
保育者というのは、仕事内容も多く大変に思うことがありますが、人間関係はどの職業にも悩みはつきものです。
大きなトラブルを起こさないようにする為にも、賢い関係を築いていけるよう心掛けていきましょう。