同じ保育士といっても、何百人の園児を預かる大規模園から小規模園、公立私立、こども園、あるいは乳児院等の施設など、働く場所が違います。
保育施設ごとによって大きく変わる職場環境。また、人間関係で悩むことも多々あります。
保育士は続けたいけれど、今の職場では続けることが難しい…と転職を考える人も少なくありません。
今回は、保育士が転職する際の履歴書の書き方について、4つのポイントに絞ってまとめてみました。
職務履歴は分かりやすく詳しく書く
相手に分かりやすいように書くことが大事な職務履歴。
例えば、「〇〇保育園入園入社」だけでは、相手はどんな園で働いていたのかというイメージがわきません。
どのくらいの規模の園なのか、何歳児の担任であったのか、どのような仕事をしてきたのか詳しく書いた方がより相手に伝わりやすいです。
例えば、
- 2009.4××法人〇〇保育園入社
- 児童数100名 従業員数24名
- 0歳児、2歳児、1歳児、各1年ずつ担任
- 3歳児、4歳児持ち上がりで担任
このような感じです。
更に詳しく職務内容も書くと尚良いでしょう。
- 加配を担当(2歳児)3、4歳児の音楽指導(鍵盤ハーモニカ、合奏、和太鼓)
- 後輩指導(3年目以降)
- 2年目以降主担任を経験
このような感です。
保育士では、担当したクラスによって経験がかなり違ってきます。
そのため、相手にとって知りたい情報となります。
特に主担任の経験は書いた方が良いです。
現場が求めている人材の多くは即戦力です。
経験の有無は大きいです。
また、音楽指導や英語指導など、近年早期教育の傾向があり、取り入れている保育園も増えています。
加配の重要性も高まってきています。
経験はマイナスにはならないので、しっかりとアピールしましょう。
前向きな転職であることを印象付ける
まずは退職理由と、志望動機で矛盾がないように気をつけましょう。
様々な退職理由があると思いますが、ネガティブな言葉は避けて、前向きな言葉をつかいます。
例えば、大規模園から小規模園への転職の場合、日々大勢の子どもと触れ合い、仕事にはやりがいを感じていましたが、一人ひとりともっと向き合い、ゆったりとした保育をしたいと思ったので、というような感じです。
小規模園ならではの良いところを結びつけると良いです。
「仕事が大変であったこと」を「やりがいを感じていました」と表現すると熱をネガティブに聞こえませんよね。
職場が嫌になって辞めました、仕事が大変すぎて辞めました、と直接的に表現する人はなかなかいないと思いますが、相手にそのようにとられてしまっては同じこと。言い回しに気をつけてください。
今まで頑張って勤めていたけれど転職して更に頑張りたい、もっと自分にあう保育をしたい、自分なりの保育を見つけていきたいという熱意を伝えることが大切です。
良い条件を強調し過ぎない
以前の職場よりも給料が良い、自宅から近いなど、自分にとってより良い条件であるので転職する場合がほとんどであると思います。
ですが、志望動機を単純に良い条件なので、としてしまうと、相手には、もし更に良い条件のところが見つかればすぐに転職してしまうのではないか、と思われてしまう可能性があります。
保育現場入れ替わりが激しいと言われています。
すぐに辞めてしまう人はいりません。
長く務めてくれる人を求めているのです。良い条件だからこそ長く務めることができると思わせるように、アピールする必要があります。
例えば、以前よりも自宅から近い園を志望している場合、通勤時間が短くなることで、仕事と家庭の両立がはかれ、時間を気にすることなくより仕事に打ち込めると思った、のようにです。
また、待遇が良く、産休や育休がとりやすいことをうりにしている園では、出産や育児を経験しても、長く働くことができる環境に魅力を感じました、という感じです。
履歴書は必ず手描きで書く
最近では、パソコンで作成した履歴書も可というところが多くなっています。
しかし、保育士の場合は手描きにするべきです。保育士は仕事上、手描きで文章を書く機会が多いです。手描きの方が温かみがあります。
そのため、手描きの方が好印象となります。
手描きでであると、字が汚いことを気にする人もいるかもしれません。
文字同士の間隔を一定にすることで、綺麗な印象を与えることができます。相手が読みやすいように丁寧に書きましょう。
また、パソコンでの作成と違って間違えたら打ち直しができないのが手描きの難点です。
間違えた場合、二重線や訂正印、修正テープは使ってはいけません。面倒くさがらず、絶対に書き直します。
保育士の転職はとても難しいというわけではありません。現場は人手不足に悩まされているところが多いです。
現場が求めているのは、即戦力になる人、長期で務めてくれる人。
それをしっかりと頭に置いておいてください。
履歴書の書き方に気を付けて、相手に好印象を与えて、採用に向けて一歩近付きしましょう。