保育園、幼稚園の大イベントの一つである運動会。
定番化している競技もある中で、毎年変える競技もあります。
乳児の競技は大体似ていますが、身体がのびのび動かせる幼児は、様々な競技を考えなくてはなりません。
また子どもだけが行う競技と、親子で行う競技があるので、それぞれおすすめの競技を紹介していきます。
子どものみの競技
ほとんどの競技が子どものみで行う園が多いです。
年代によってルールが複雑なものは理解することが難しいですが、同じものを使用して簡単な分かりやすいルールのものもあります。
どの競技もルールがあるものなので、子どもたちに分かりやすく伝えていきながら行うようにして下さい。
楽しんで取り組める代表的な「玉入れ」
子どもたちが、楽しんで取り組める代表的な競技です。
他にも玉を使って行う競技が様々あるので紹介していきます。
おいかけっこ玉入れ
普通の玉入れでは、まだボールのコントロールが難しい年代もありますよね。
玉を使って競技する方法は他にもあります。それが「おいかけっこ玉入れ」です。
保育士が背中に玉入れとなるカゴを背負います。そのカゴにめがけて子どもが玉を入れていきます。
ただ入れるだけでは味気ないという場合は、保育士が走り、それを追いかけるように動きをつけてみてください。
まだ入園、進級したばかりの時期ではまだ難しいと思うので、子どもの様子を見ながら取り組んでいきます。
また、ただ保育士を追いかける…というのも良いですが、更に見栄えをよくしたい場合は、何かに見立てて行うとより盛り上がります。
例えば保育士がおつかいアリに変身し、飴(玉入れの玉)をカゴに入れて持ち帰るというストーリーを作ります。
でも一人ではこんなに多い飴をカゴに入れられないから、他の虫さん(子ども)に手伝ってもらおう!…という一つの導入方法もあります。
ルール
- 保育士にめがけて投げない
- 玉の取り合いをしない
- カゴにぶら下がらない
- 笛が鳴ったら元にいた位置に戻る
大玉運び
大玉転がしはどの方も聞いたことがあると思いますが、小さい子どもたちが大きい玉を転がすとなると、コントロールが難しいので、あまり勧めません。
ただ年長児であれば、動きも活発になってきている頃で、尚且つ競争することも出来るので、盛り上がります。
年長児より歳の低い学年であれば、大玉運びというのも見栄えが良いです。
また乳児であれば、大玉ではなく、玉入れサイズの玉を使用し、子どもが片手で持てるようなカゴで運ぶというのもいいでしょう。
大玉の場合は、大きな布の上に大玉を置き、子どもが持ち運びしやすいように棒か持ち手を作り、行います。
何チームかに分かれて競争しながらも、大玉を何かに見立てて行うと、子どもたちが喜んで取り組むことができます。
例えば、大きなフルーツ(みかん、りんご、メロン等)等の子どもに親しみのあるものに見立てるといいです。
ルール
- 一つの玉につき、4人で力を合わせて運ぶ
- 持ち手を振り回さない
- 友だちを力を合わせて行う
年中、年長児が取り組むことの多い「綱引き」
パワーのある年中、年長児が取り組むことの多い競技です。
迫力があることから見栄えもよく、親しみやすい競技ですが、更に盛り上がるよう工夫することが出来ます。
お題綱引き
綱引きを行う前に、あるお題を子どもたちに伝え、そのお題を行ってから綱を引くという競技です。
そのお題は年齢に応じて難易度をあげていくと、子どもたちが楽しく取り組めます。
例えば…
- 頭の上で手を10回叩く(難易度☆)
- ジャンプを10回する(難易度☆)
- その場で5回回る(難易度☆☆)
- 先生とじゃんけんで勝つ(難易度☆☆☆)
観客側もただの綱引きとは違うので、楽しく観覧できる競技になります。
ルール
- お題を行う時は、綱から離れた場所で行い、お題が終わり次第、綱の所に行って綱引きを行う。
- お題を省略せず、しっかりと行う
綱奪い
よく中学、高校の運動会で見る競技ですが、幼児でも取り組むことができます。
綱はなるべく子ども向けの重さのものを用意するようにして下さい。
綱だけでなく、タイヤや大きな箱等、様々なものを用意しておくと、見栄えがよく、子どももより楽しく取り組めます。
ルール
- 友だちを押したり、蹴ったりしない
- 同じチームの友だちと声を掛け合い、協力して行う
親子で行う競技
乳児は主に親子で行う競技がメインですが、幼児でも親子で行う競技があります。
まず親子競技で行う上で、一番重視することは「スキンシップ」です。
大好きなお父さん、お母さんに抱っこしてもらったり、一緒に運動会の競技を行うことは子どもにとって、とても幸せを感じる時間です。
存分に甘えられるような競技を考えていくことが大切です。
保護者が子どもをおんぶしながら走って競争する「おんぶ競争」
保護者が子どもをおんぶしながら走って競争するという分かりやすい競技です。
これは0歳児でも取り組むことができます。
また、ただ走るだけの競争だとあっという間に終わってしまうので、年齢に応じて工夫することを勧めます。
例えば・・・
- 途中までハイハイ→おんぶ(0~1歳)
- 手を繋いで歩く→おんぶ(2~3歳)
- 手を繋いで走る→おんぶ(4~5歳)
子どもを乗せて保護者が運ぶ「乗り物競争」
大きめの段ボールに装飾し、子どもを乗せて保護者が運ぶといった競技内容です。
しっかりと強度を考えて作る必要がありますが、バスやパトカー等に見立てて作ると、子どもも楽しんで参加できる競技となります。
乳児はもちろん参加できますが、安全面には十分に気をつけて行うよう配慮が必要な競技となります。
幼児は、段ボールの底を抜き、親子でその中に入って、乗り物に乗っているように見立てて競争すると走りやすく、盛り上がります。
その場合には、段ボールに手持ちを作り、乗り降りしやすいように作る必要があります。
幼児におすすめの「障害物競争」
乳児でも物によっては取り組めますが、基本的には幼児が取り組むことを勧めます。
保育園で身近にあるようなものを置いておくと、子どもたちも親しみを持って取り組めます。
しかしいくら慣れている物でも、障害物があると危険が生じる場合があります。
練習することも大切ですが、運動会当日で、必ず障害物の近くに保育士が見ているようにしましょう。
少しの油断が大きな危険に繋がる場合があります。
幼児の親子におすすめの「親子騎馬戦」
これは幼児の親子競技が対象です。
中でもルールがしっかり把握できる4.5歳児にお勧めします。
小学校でもよく行われている騎馬戦で、主に上にいる人の鉢巻を取るというのが定番です。
しかし幼児の場合は、鉢巻だと大いに暴れてしまったり、危険が大きいので、戸外遊びで使用する帽子等がいいでしょう。
他にも危険がないよう工夫は必要ですが、子どもたちが親しみやすいように帽子を作るとより盛り上がっていきます。
とても楽しい「親子リレー」
子どものみで行うリレーを行う園はよくありますが、実は親子リレーというのもあります。
親子リレーは名前の通り、親子で手を繋いで走っていきます。その為、レーンの幅が広くないとぶつかって危ないので、考慮して行うことが必要です。
バトンは主に子どもが持ち、走っていきます。
親子で走るということは互いにペースをそろえなければならないので、また難しさがありますが、見ごたえのある競技です。
まとめ
つい定番化してしまう競技も、少し工夫することで見栄えが変わっていきます。
また工夫していく中で大切なのは、「運動会は特別な日」ということです。
いつも使っているものはもちろん親しみがあって良いですが、その物に装飾をつけたり、子どもが楽しめるよう工夫していくことが大切です。
その日しか味わえない最高の一日になるよう、準備していってください。